東北学院大学

取り組み・活動

河北新報社との連携

1. 協定締結の経緯

東北学院大学と河北新報社との連携は、これまで個別的に行われてきましたが、2010年6月に本学に学長室が設置されたことに伴い、包括的な連携に向けて協議を進めてきました。東北地方の成長と発展に貢献してきた両者の相互の資源と役割を効果的に結びつけることが、本学と河北新報社の相互の発展につながると考え、包括連携に関する基本合意書を締結しました。

締結式は、東北学院大学を会場に2011年5月20日(金)に行いました。本学学長、河北新報社社長をはじめとした方々が出席され、基本合意書の調印の後、学長と社長の固い握手が交わされました。なお、締結式の様子は、下記のページでご覧になることができます。

東北学院大学と河北新報社との連携に関する基本合意書調印式

2. 連携協力の範囲

協定書に掲げられている項目は次のとおりです。また、提携の期間は締結の日から2年間とし、双方で改定の申し入れがない場合は1年間更新し、以後も同様としています。

  1. 新聞を通した地域力向上プロジェクト
  2. 新聞を活用した人材育成プロジェクト
  3. その他、連携協力が必要と認められるプロジェクト

3. 重点項目

本連携事業は、毎年重点項目を定めて、活動を行うこととしています。

2011年度から、「震災からの復興創生」を中心テーマに据えて、3月11日に発生した東日本大震災から立ち上がる東北の人々を支援し、地域の復興と創生に向けた協働の事業を構築することとしています。

具体的には、以下のプロジェクトについて展開を進めています。

  1. 新聞を通した地域力向上プロジェクト
    • 「震災復興」をテーマにした座談会の開催と紙面展開
  2. 新聞を活用した人材育成プロジェクト
    • 東北学院大学の「災害ボランティアステーション」と河北新報社のコミュニティーサイト「ふらっと」の機能を生かした「情報ボランティア・ネットワーク」づくり
    • 東北学院中高大の一貫教育体制づくりでの連携と個別の授業展開、NIEの進展に向けた研究協力
  3. その他

4. 連携事業の成果

東北復興創生事業「復活と創造 東北の地域力」

毎年、このテーマをもとに、全国で活躍する有識者をお招きして、講演会とともに、学内外の講師による鼎談を行う企画を開催しています。当日の模様は、河北新報誌上で掲載されるほか、本学が刊行する総合学術誌『震災学』に再録しています。

第1回「復活と創造 東北の地域力」

日時 2011年6月18日(土)16時30分~
会場 東北学院大学泉キャンパス礼拝堂
基調講演 「人間復興を求めて -新生・東北が日本を変える」
講演:内橋 克人(経済評論家)
緊急シンポジウム 「東北再生のために、私達がすべきこと」
パネリスト:内橋 克人(経済評論家)
パネリスト:一力 雅彦(河北新報社代表取締役社長)
パネリスト:星宮 望(東北学院大学学長)
コーディネーター:柳井 雅也(東北学院大学教養学部教授)
備考 2011年7月10日(日) 河北新報朝刊掲載

シンポジウム「復活と創造 東北の地域力」を開催しました

第2回「復活と創造 東北の地域力② 三陸の資源と産業」

日時 2011年12月22日(木) 17時00分~
会場 座談会形式
鼎談 畠山 重篤(NPO法人「森は海の恋人」代表)
村上 教行(イオンモール株式会社取締役会長)
星宮 望(東北学院大学学長)
コーディネーター:佐々木 俊三(東北学院大学学長室長)
備考 2012年1月10日(火)河北新報朝刊掲載

第3回:「復活と創造 東北の地域力③-原発事故と東北再生-」

日時 2012年9月29日(土) 15時30分~
会場 東北学院大学泉キャンパス礼拝堂
基調講演 「原発事故と人間」
講演:柳田 邦男(ノンフィクション作家、評論家)
シンポジウム 「原発事故の検証と今後」
パネリスト:柳田 邦男(ノンフィクション作家、評論家)
パネリスト:齊藤 康則(東北学院大学経済学部准教授)
コーディネーター:寺島 英弥(河北新報社編集委員)
備考 2012年10月28日(日)河北新報朝刊掲載

復活と創造 東北の地域力 柳田邦男氏を招き「原発事故と東北再生」について講演

第4回:「復活と創造 東北の地域力④-守りたい 東北の大地-」

日時 2013年6月8日(土) 15時00分~
会場 東北学院大学土樋キャンパス8号館押川記念ホール
基調講演 「水と緑の国、日本」
講演:富山 和子(立正大学名誉教授・環境問題評論家)
シンポジウム 「土を活かして復興へ」
パネリスト:富山 和子(立正大学名誉教授・環境問題評論家)
パネリスト:結城 登美雄(民俗研究家)
パネリスト:佐久間 政広(東北学院大学教養学部長)
備考 2013年6月29日(土)河北新報朝刊掲載

復活と創造 東北の地域力④ 東北の未来を真剣に考えるシンポジウム「守りたい 東北の大地」開催

第5回:「復活と創造 東北の地域力⑤-震災の悲しみを乗り越える-」

日時 2013年11月16日(土) 15時00分~
会場 東北学院大学土樋キャンパス6号館601教室
基調講演 「不幸を乗り越える社会への信頼」
講演:野田 正彰(精神科医、ノンフィクション作家)
シンポジウム 「記憶に付き添う」
パネリスト:野田 正彰(精神科医、ノンフィクション作家)
パネリスト:植田 今日子(東北学院大学教養学部准教授)
パネリスト:阿部 重樹(東北学院大学経済学部教授)
備考 2013年12月10日(火)河北新報朝刊掲載

復活と創造 東北の地域力 シリーズ第5弾 「震災の悲しみを乗り越える」開催報告と来場御礼

第6回:「復活と創造 東北の地域力⑥震災と宗教―悼みと向き合える社会へ―」

日時 2014年7月5日(土) 13時00分~
会場 東北学院大学土樋キャンパス8号館(5階)押川記念ホール
基調講演① 「セラピストと教誨師の違い」
講演:山折 哲雄(宗教学者)
基調講演② 「震災から見えてきたこと―想定外を想定する力―」
講演:山形 孝夫(宗教人類学者)
パネル討論 「”悲しみの技術”を巡って」
パネリスト:山折 哲雄(宗教学者)
パネリスト:山形 孝夫(宗教人類学者)
パネリスト:福田 雄(関西学院大学災害復興制度研究所リサーチ・アシスタント)
パネリスト:若林 一美(立教女学院短期大学学長)
パネリスト:菅原 裕典(株式会社清月記代表取締役社長)
パネリスト:佐々木 俊三(東北学院大学副学長、教養学部教授)
備考 2014年7月27日(日)河北新報朝刊掲載

復活と創造 東北の地域力 シリーズ第6弾 「復活と創造 東北の地域力⑥震災と宗教―悼みと向き合える社会へ―」開催報告

第7回:「復活と創造 東北の地域力⑦「歴史から捉えた災害列島」

日時 2015年7月19日(日) 14:00~
会場 多賀城市文化センター(2階)小ホール
基調講演 「日本の国の形と地震史・火山史」保立道久(歴史学者・東京大学名誉教授)
パネル討論 「古代多賀城・仙台平野における震災と復興」
パネリスト:千葉 孝弥(多賀城市教育委員会事務局文化財課参事
パネリスト:松本 秀明(東北学院大学教養学部教授)
パネリスト:佐川 正敏(東北学院大学文学部教授)
パネリスト:七海 雅人(東北学院大学文学部教授)
備考 2015年8月16日(日) 河北新報朝刊掲載

第8回:「復活と創造 東北の地域力⑧「復興を生きる震災とライフスタイルの変容」

日時 2016年3月5日(土) 13:30~
会場 東北学院大学土樋キャンパス8号館(5階)押川記念ホール
基調講演 基調講演:「復興から創生へ」~「地方にある世界の港町」を目指して~菅原茂(気仙沼市長)
パネル討論 パネリスト:志村 知穂(一般財団法人こころスマイルプロジェクト代表理事) パネリスト:手塚 さや香(釜石リージョナルコーディネーター釜援隊))
パネリスト:阿部 幹司(株式会社花山サンゼット代表取締役)
パネリスト:根岸 えま(一般社団法人まるオフィス)
パネリスト:菅原 茂(気仙沼市長)
パネリスト:山中 茂樹(関西学院大学災害復興制度研究所顧問)
パネリスト:宮原 育子(宮城大学事業構想学部教授)
コーディネーター:石垣 のり子(エフエム仙台アナウンサー)
備考 2016年3月27日(月) 河北新報朝刊掲載

第9回:復活と創造 東北の地域力⑨「震災と霊性-亡き人の声を感じ、生きるという力-」

日時 2017年2月5日(日) 14時~
会場 東北学院大学土樋キャンパスホーイ記念館ホール(地下1階)
上映 kesennuma,Voices4.東日本大震災復興特別企画~2014堤幸彦の記録~
問題提起 金菱清(東北学院大学教養学部教授)
シンポジウム パネリスト:堤 幸彦(映画監督)
パネリスト:若松 英輔(批評家・随筆家)
パネリスト:麥倉 哲(岩手大学教育学部教授)
コーディネーター:金菱 清(東北学院大学学教養学部教授)

第10回:「復活と創造 東北の地域力⑩「震災と音楽」

日時 2018年2月11日(日) 14時〜17時
会場 東北学院大学土樋キャンパスホーイ記念館ホール(地下1階)
ディスカッション パネリスト:大澤 隆夫(元仙台フィルハーモニー管弦楽団専務理事、音楽の力による復興センター東北代表理事)
パネリスト:和合 亮一(詩人、高校教諭)
パネリスト:熊谷 育美(シンガー・ソングライター)
パネリスト:石垣 のり子(エフエム仙台アナウンサー)

第11回:「復活と創造 東北の地域力⑪」

事例報告 「事前復興への標(しるべ) 被災地に新しいコモンズの可能性を探る」
講演者:清野 聡子(九州大学工学研究院環境社会部門 准教授)
講演者:マイケル・フィッシュ(シカゴ大学人類学部 准教授)
講演者:阿部 聡史(ランドスケープデザイナー)
講演者:千葉 一(東北学院大学非常勤講師)
提論:東北学院大学 菊池 慶子教授、平吹 喜彦教授を含む約15名の研究者による円卓会議形式

第12回:「復活と創造 東北の地域力⑫」
「被災地からの発信 震災から10年を迎えるにあたって」

日時 2019年10月20日(日) 14時~17時
会場 本学土樋キャンパスホーイ記念館(地階)ホール
所感と取り組み事例報告 赤坂 憲雄(学習院大学教授、福島県立博物館長、遠野文化研究センター)
今村 文彦(東北大学災害科学国際研究所所長、同所災害リスク研究部門、津波工学研究分野教授)
いとう せいこう(作家、クリエーター)
古関 良行(河北新報社論説委員会委員)
パネル討論:所感と取り組み事例報告者4名、大西 晴樹(東北学院大学学長)
コーディネーター:土方 正志(有限会社荒蝦夷代表)
備考 2019年11月17日(日) 河北新報朝刊掲載

第13回:「復活と創造 東北の地域力⑬」
被災地からの発信 震災10年からの始動

日時 2021年1月18日(月) 13時~(動画収録)
会場 本学土樋キャンパスホーイ記念館(地階)ホール
※新型コロナウィルスへの対策により、対面開催からYouTube動画配信に切り替え
基調講演 結城登美雄(民俗研究家)
パネル討論 パネリスト:中村 一郎(岩手県・民間企業・三陸鉄道株式会社代表取締役社長)
パネリスト:菅原 茂(宮城県・行政・気仙沼市長)
パネリスト:小松 理虔(福島県・地域活動・ヘキレキ舎 ローカルアクティビスト)
コーディネーター:石塚 直樹(東北学院大学地域連携センター特任准教授)
備考 2021年2月21日(日) 河北新報朝刊掲載

第14回:「復活と創造 東北の地域力⑭」
スポーツと東北の地域力 人と地域が輝く未来へ

日時 2022年2月15日(火) 13時~(動画収録)
会場 本学土樋キャンパスホーイ記念館(地階)ホール
※新型コロナウィルスへの対策により、対面開催からYouTube動画配信に切り替え
基調講演 原口大志(文部科学省 スポーツ庁参事官)
パネル討論 パネリスト:佐伯 悠(釜石市文化スポーツ部スポーツ推進課)
パネリスト:粟井 俊介(株式会社マイナビフットボールクラブ)
パネリスト:渡邊 徹(東北学院高校教諭・硬式野球部監督)
コーディネーター:黒須 憲(東北学院大学教養学部教授)
備考 2022年3月16日(水) 河北新報朝刊掲載
本学災害ボランティアステーションと河北新報社コミュニティーサイト「河北新報 ONLINE COMMUNITY」の連携による「情報ボランティア・ネットワーク」の構築

2011年3月29日に本学が設置しました災害ボランティアステーションと河北新報社との連携事業として、5月20日から河北新報社コミュニティーサイト「河北新報 ONLINE COMMUNITY(旧ふらっと)」上の「情報ボランティア@仙台」というブログにボランティア情報を掲載する活動を行っています。

現在は、「復興大学災害ボランティアステーション」の取り組みとして、本学のほか、他大学の学生も参加し、ボランティア活動者のヒューマンストーリーや被災地の現状を学生と河北新報社の記者が直接取材をし、その情報を記事として掲載する活動へと発展しています。

情報ボランティア@仙台ブログ