経済学部

学科長あいさつ

経済学科長 泉 正樹

経済学科では、「社会の見方や経済学の考え方や分析技術」を修得するとともに、1年次から4年次の各学年で開講される演習科目を通して、「一人ひとりの個性を引き出す」教育を目指しています。それは、学生の皆さんがそれぞれに抱く「夢を実現できる人材」となられることを願うからにほかなりません。

昔も今も変わることなく「先の見えない時代」、「激動の時代」といわれます。それは、やり直しも待ったもできない一回限りの「今日」の積み重なりが生み出す不可避の事実なのでしょう。そうした見通しのきかない中で動き続ける対象を直接見ようとしても、輪郭がぼやけてしまったり、対象の動きを捕捉しきれなかったりするという不具合が生じることがあります。そのようなときには、対象を見る「メガネ」のような装置が必要になります。経済学科のスタッフは、皆さんに時代を見通す「メガネ」を提供するべく、それぞれの分野で研究を行っています。

たとえば、2000年代後半に顕在化した地球規模の経済危機をきっかけとして、世界の国々や地域は、いまなお息が詰まるような対策に追われているように見えます。なぜ、「いま」はそのような時代なのでしょう。複雑に絡み合う事実を取捨選択する「メガネ」をかけて、20世紀後半から「いま」に続く時代を眺めてみると、市場取引を利用して顕著な工業的発展を遂げた新興の国や地域の台頭と、「先進」と形容される国や地域における経済活動の変容という「現実」が見えてきます。同程度の品質のモノが新興の国や地域でより安く作られて世界的に販売されるようになるにつれて、「先進国」の経済活動は、より高度な技術に基礎づけられたモノ作りやサービス、金融商品の取引といった方面に活路を見出さざるをえなくなりました。こうした世界経済の構造がもたらした一つの帰結が、「いま」であると見ることができます。

もちろん、これはあくまでも一つの見方にすぎません。別の「メガネ」をかけると、皆さんには別の「現実」が見えてくるはずです。どうぞ経済学科でいろいろな「メガネ」を試着してみてください。そして、お気に入りの一品を探し出してください。もし自分に合うものがどうしても見つからない場合には、新しい「メガネ」の自作に挑戦することもできます。

大学で学ぶ醍醐味を堪能していただけるように、腕利きの職人が皆さんを現場でお待ちしています。