法学部

カリキュラム

概要・特色

専門科目の学び方[その1]-コース制について-

前にも述べたように、法学部のコース制は、履修モデルとしての性格が強く、一度登録したら変更できないというものではありません。しかし、どの分野を中心に勉強するかについての指針となるものですから、各コースとも、分野ごとに決められている単位数を修得してもらうことになります。以下では、コースの内容について簡単に説明します。

1. 政策・行政コース

公務員になって、法学部で学んだことを活かそうとする人や、政治・行政に関心のある人たちのためのコースです。公務員には、正確な法的知識、政策知識や柔軟な政策的思考、の両面が求められるため、専門教育科目の第一類の「公法」分野および第六類の「政治学」分野の科目を多く履修する必要があります。なお、公務員試験に備えるためには、法学部独自の「講座」【国家試験・公務員試験講座】などを活用してください。

2. 企業法務コース

民間企業に就職しようと思っている人、あるいは、経済活動や、市民と市民の間、市民・企業の法律関係に関心のある人たちのためのコースです。 このような「民間」の法律関係を定めているのは、主として「民事法」と呼ばれる分野の法律です。そこで、第二類の「民事法」と呼ばれる分野の科目を特に多く履修することになるわけです。企業に就職する場合だけでなく、自分で企業を起こして活躍したい人の場合も、このコースが向いていると言えるでしょう。

3. 国際法務コース

最近は、公務員になるにせよ、民間企業で働くにせよ、外国との関係が一層重要になってきて います。このコースは、国際取引の仕事をしたい人や国際関係に興味がある人のためのコースです。第五類の「国際法」分野の科目(それに加えて「国際政治論」、「比較政治論」、「平和学」、「法文化論」)を多く履修することによって、国際関係や外国の法律・政治の知識を得ると同時に、専門分野で使われる外国語を習得するため、3つの外国書購読のうちどれかを必ず履修することになっています。

4. 法律専門職コース

もっと直接的に法律に関わる仕事のうち 、法曹(弁護士、裁判官、検察官)を除く職業につきたいと考えている人のためのコースです。もう少し具体的に言うと、司法書士、行政書士、それから、公務員のうちでも裁判所事務官、家庭裁判所調査官などです。これらの職業につくためには、それぞれの試験に合格しなければなりません。このコースでは、これらの試験を受けるのに必要な基本的科目である、第一類の「公法」分野、第二類の「民事法」分野、第三類の「刑事法」分野を重点的に学ぶことになります。

5. 法曹養成コース

皆さんがすでにご存じのように、日本の司法制度が大きく改革されたために、司法試験を受けて法曹になろうとする人たちは、法科大学院に進学して、司法試験の受験資格を得る必要があります。このコースは、法曹になろうとする人たちのためのコースですから、他のコースに比べて、「公法」「民事法」「刑事法」分野の科目を多く勉強することが求められています。さらに、このコースでは、特別に工夫された「法曹養成実習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」という3つの科目を通じて、法科大学院進学に必要な能力を養うだけでなく、司法試験に合格するためにも役に立つ実践的な勉強をすることができます。なお、このコースを履修する人たちは、「司法試験・法科大学院対策講座」を受講 した方がよいでしょう。

6. 総合法務コース

このコースでは、特定の進路希望を前提とせず、いろいろな分野から幅広く勉強することになります。卒業に必要な条件が特定の分野にあまり偏っていないので、しばられずにどの分野もまんべんなく勉強したい人や、やりたいことがまだはっきりしていない人に向いています。2年生までに目標がはっきりしていない場合や、一応このコースに登録しておいて、もう少し方向を考えてみる、ということも可能です。

専門科目の学び方[その2]-各分野の勉強へのアドバイスについて-

繰り返しになりますが、法学部のコース制は、それほど厳しいものではありませんので、それぞれのコースに必要な条件を満たせばそのまま卒業できるというわけではありません。コースが求める単位数が一番多い法曹養成コースでも、52単位だけですから、卒業に必要な専門教育科目の88単位には、36単位も足りません。足りない部分は、それぞれの分野(「類」)から自由に選んで勉強し、単位を満たす必要があるのです。自由に選ぶと言っても、何もアドバイスがなければ、迷ってしまう人がいるかもしれません。そこで、各分野から自由に科目を選ぶときに役立つ3つのアドバイスをしておきましょう。

1. 公法を中心に学ぶときには

「公法」 というのは、憲法や行政法など、主として国や地方自治体に関連することを定めた法のことです。この分野に関心を持つ人の場合、中心的な科目である「憲法」や「行政法」(第一類)は必ず勉強する必要があります。そのほかにも「国際法」、「国際経済法」(第五類)、「地方自治論」(第六類)なども履修しましょう。また、「刑法」や「刑事訴訟法」(第三類)も、国と市民との関係を定めている点で、公法に属します。

2. 私法を中心に学ぶときには

企業と企業、企業と市民、市民と市民の関係を定めているのが、私法と呼ばれる分野です。私法の典型は、企業並びに市民の権利及び義務について定めている「民法」と「商法」(第二類)です。「民法」と「商法」は、私たちの生活全体に密着している法律なので、多くの科目に分けられています。「民法」は6つ、「商法」は5つの科目に分かれていますが、どの科目も重要です。私法を勉強するには、私法上の権利・義務に関する紛争を処理するための法律である、「民事訴訟法」、「倒産処理法」(第二類)なども勉強しなければなりません。

さらに、国際化の進行に伴って、「国際私法」や「国際取引法」(第五類)も必要ですし、新しい権利を定めた「知的財産法」(第二類)も必須になってきています。市民が企業で働く際には「労働法」(第二類)を学んでおいた方がよく、「民法」・「商法」以外にも企業の行動を規制する法があることは、「経済法」(第一類)を勉強すると理解できるでしょう。

3. 法をいろいろな角度から見るためには

歴史や哲学、外国との比較といった、もっと広い視野に立って法を見るためには、「法哲学」、「西洋法制史」、「日本法制史」、「ローマ法」のような基礎法や、「英米法」、「フランス法」、「ドイツ法」のような外国法(いずれも第四類)の科目を勉強するとよいでしょう。法がつくられたり適用されたりするときに、実際にどのような思想や力学が働いているかについて考察するには、第六類にある政治学関係の科目(「政治学」、「政治思想史」、「国際政治論」、「行政学」、「地方自治論」、「比較政治論」)や、第八類の経済学関係の科目が有益です。

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