東北学院大学

Language

法学部 法律学科

高度な研究事例

人はなぜ国家を創るのか?

草の根の人々の理想に、国際法という法規範がどう関わるのか

松浦 陽子 准教授

ゲーテの『ファウスト』や井上ひさしの『吉里吉里人』など、文学作品では国家の形成を人々の「理想郷」への希求として描くものがありますが、現実においても人々は自らの国家を持つことにある種の希望を見出します。2017年には、スペインのカタルーニャ、イラクのクルド人が、独立を志向する住民投票をそれぞれ実施しました。こうした動向に対し、国際法はどう応えるのでしょうか。国際法とは、主に主権国家間の関係を規律する法であり、その立法は主権国家が担います。そのため国家が自国の分割を許すような権利、つまり分離権という国際法上の権利を一部の国民に認めることには消極的です。しかしながら、国民の生命や基本的人権が母国から重大な侵害を受けている場合でも、新国家を形成することは許されないのでしょうか?このような問いを国際法の観点で研究しています。