東北学院大学

法学部

陶久教授のドイツ留学日記(4)

2015年09月04日

【日曜日のお祭り】
150904-1_01.jpg ドイツでは、今も日曜日はレストランなどを除いてお店がシャッターを降ろしています。日本では考えられません。しかし、ここはドイツ。昨夕到着したばかりですから、まだ時差ぼけが残っているのではありますが、9月1日までこの地で準備期間を過ごします。ホテルでの朝食後、Staedelmuseumを訪れることにしました。150904-1_02.jpg4年前のIVR学会がフランクフルトで開催されたとき、訪問する機会が無かった美術館です。駅構内ですったもんだの末(フランクフルト駅の写真)、Tourist InformationでFrankfurt Cardを2人分購入し、市内公共交通機関の無制限利用と、美術館やレストランの格安利用を確保しました。主要な都市ではどこもこのようなカードを発行していますから、観光客には大変便利です(Frankfurt Cardの写真参照。カードにある人物はゲーテです。)。
150904-1_03.jpg 確か46番のバスが美術館の直前まで運んでくれるはず・・・と思って46番のバスを探したところ、運転手が言うには「美術館には行かない」とのこと。まだ聞き取りが十分ではない身にははっきりと分からなかったものの、どうやら特別の催し物のせいだそうです。結局、親切な運転手のすすめに従い、歩いて美術館を目指します。約15分。近くに行ってようやく事情がつかめました。年に一度のMuseumsuferfestという祭りが本日まで開かれており、マイン川の両岸道路には出店がいっぱい軒を連ね、車の立ち入りが禁止されていたのです(マイン川の写真参照。橋の上からお祭りのテントが並んでいる川岸とマイン川、街の様子を望む。)。出店を覗いてみると、なんと古本屋がぎっしり。150904-1_04.jpgうれしくなりました(古本屋写真参照)。荷物になるので買いはしませんでしたが、岩波文庫が範を求めたReclam文庫の古本などがいっぱい並んでいます。dtvやSuhrkampのシリーズなどもしかり。その一方でハンドメイドの品を並べているお店が次々とテントを張って客を待っています。革製品、人形、石の芸術、磁器、木工品、似顔絵描き等々。736番のテント番号を確認しました。テントを張っていないちょっとした空間では、ジャズ好きのおじさんたちが気ままに演奏を楽しんでいます。川では、ボート競技会も開かれています。日曜日は徹底して休もう、というのが生活の流儀なのでしょうし、過ぎゆく夏を名残惜しむという意味も込められているようです。
 尚、8月30日夜10時過ぎには、花火が川岸で上がっていたようです。既に寝入っていた私も大音響で目が覚めてしまいました。

法学部教授
陶久 利彦