東北学院大学

法学部

陶久教授のドイツ留学日記(6)

2015年09月10日

【ゲッチンゲン着】
 9月1日、フランクフルトを定刻より10分ほど遅れて発車し、進路をほぼ北東に取って、1時間50分弱でゲッチンゲンに着きました。私の乗ったICE(InterCity Express)は、途中カッセル(Kassel)という町に止まるだけ。その次がゲッチンゲンです。途中の景色は甚だ単調。起伏の乏しい低い山が続く中、時折川が流れ、150910-1_01.jpgなだらかな丘を耕して刈り取りを済ませた小麦畑が広がり、牛が退屈そうに寝そべっています。遠景には時折、赤い屋根と白い壁の家々が軒を連ねる、こじんまりとした集落が見え隠れします。そして、この路線にはトンネルが結構多い。北に向かうにつれて段々と空は暗くなり、ゲッチンゲン駅についてまもなくぱらぱらと小雨が降り始めました(ゲッチンゲン駅の写真)。急ぎ、駅から250メートルというホテルを目指し、無事到着。ちょっと早いチェックインでしたが、快く引き受けてくれました。
 部屋は、少し古風な雰囲気をもっています。ドイツの都市部のホテル特に世界的規模のチェーンホテルは、たいてい近代的設備を整え、カードでセイフティーチェックをし、さっぱりとした部屋の作りをしています。冷房を完備しているのは当たり前。その代わりに部屋の大きさは幾分小さめです。これに対し、昔ながらのホテルは(=あくまで私のイメージによります)、何重にも鍵がかかり、しかもその鍵は重い。Hotel Stadt Hannoverは、家族経営のホテルだそうですが、建物自体は250年もの歴史があり、かつてはゲッチンゲン大学の教授に提供されていたこともあったそうです。冷房設備が無い代わりに、お風呂を含む広いバスルームを備えています。ドイツに来て初めてお風呂に入りました。

法学部教授
陶久 利彦