東北学院大学

法学部

陶久教授のドイツ留学日記(47)

2016年04月21日

【エミール・ノルデEmil Nolde】
 ノルデの作品を実際に見たのは、昨年9月下旬、ハンブルクのKunsthalleを訪れたときのことです(http://www.hamburger-kunsthalle.de/)。建物は工事中のため展示スペースが限られていました。「Nolde in Hamburg」と銘打った4階の特別展では、油絵のほか水墨画に似たような単色の港風景画が200点ほど展示され、画家がこの町とどのように関わったのかが示されています。ナチ期に「退廃芸術家」のレッテルを貼られた彼の作品は、戦後かえって高い評価を受けるようになり、隣国各地でノルデ由来の画集などが出版されています。(ノルデについては、例えば徐京植『汝の眼を信じよ!』みすず書房、2010年があります)。
 彼が日中の水墨画のことをもっと知っていれば、ひょっとして画風が変わったかもしれない、などと勝手な想像をしてしまいます。

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法学部教授
陶久利彦