東北学院大学

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被災地支援のための「私立大学フォーラム」東北学院大学で開催

2013年10月24日

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 一般社団法人私立大学連盟では全国各地でフォーラムを開いています。仙台でも例年東北学院大学で開かれますが、今年は「被災地復興と大学・学生の役割」と題して10月12日(土)午後、押川記念ホールで行われました。会場には、当日朝のニュース放送で開催を知った一般市民も含め140名の方が参加しました。今年度第4回となる私立大学フォーラムでは、本学原田善教経済学部長が担当委員で司会を務めました。

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 開会のあいさつに立った松本宣郎学長は、「見かけは復興しているかのように見えますが、反面暮らしの見通しすら立たない方々も大勢おられ、復興にはまだ長い道のりです。本当の復興は仮設住宅を出なければならず、暮らしの見通しが立ってからのことです。被災された方々に対して、大学は教育機関として何ができるかが問われています。本日、スポーツで勇気と希望を届けてくれているJリーグチェアマンの大東氏、被災地陸前高田市の戸羽市長をお招きして、お話をうかがう機会を楽しみにしております」と述べました。
 基調講演は大東和美日本プロサッカーリーグチェアマンが、「Jリーグが取り組む東日本復興支援活動」というテーマで講演。Jリーグの歴史を振り返るところから、震災後現地で展開されたJリーガーたちのボランティア活動の紹介や、「J百年構想」についてお話いただきました。陸前高田市出身の小笠原選手のエピソードや、防球ネットが同市に贈呈されたことなどを報告しました。

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 陸前高田市の戸羽太市長からは、「被災した直後は、ボランティアを受け入れるゆとりがなく、大学にはボランティアのコーディネーターの育成を希望している。震災では多くの方が命を落とされましたが、生きていることの喜びを再認識して欲しい」との意見発表をいただきました。
 続いての意見発表は、元ジャーナリストの原田勝広氏(明治学院大学ボランティアセンター長)が「被災地復興と大学・学生の役割 ―『Do for Smile @ 東日本』プロジェクトを通して」というテーマで、「ボランティア イコール 生き方」であり一生続くこと、生業としての仕事を通してどんなボランティアができるか、考え続けることの大切さを主張。「(ボランティアを)やめる理由はいっぱいあるが、行くべき理由ははっきりしている」とメッセージを伝えました。
 次に、木山啓子氏(特定非営利活動法人ジェン(JEN)理事・事務局長)「今、本当に必要なこと」と題して発表。木山氏は発災直後に本学が支援物資の保管所として協力したことに感謝を述べた後に、「自立支援をミッションとするJENは、依存を生まない支援実践を目指しています。要支援者が自立を自覚しそれを実現することが目的ですが、実現されることによってJENはやっと失業することができます」と語りました。

 このフォーラム全体を通して、「被災地という現場目線」で地域社会とともに大学や学生が復興に取り組むための、課題・防災・減災に向けた体制づくりについての検討を深めることができました。

詳細は以下のURLまで
http://www.shidairen.or.jp/activities/forum/materials