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アジア流域文化研究所主催公開シンポジウム「大震災を越えてⅢ」開催報告

2013年12月12日

 12月7日6号館601教室において、アジア流域文化研究所主催の公開シンポジウム「大震災を越えてⅢ」が行われました。今回は「塩釜に残る仙台箪笥(たんす)―民間で所蔵されている民具(未指定文化財)の現状と保全を考える」がテーマ。シンポジウム開始に先立ち、本学歴史学科菊池慶子教授と谷口満教授からのあいさつ、経営学科の斎藤善之教授からの趣旨説明があり、続いてお招きした小泉和子氏らによる講演が始まりました。

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 長年に渡り箪笥研究をしてきた小泉和子氏(昭和の暮らし博物館館長)は、箪笥の歴史的な流れを述べたうえで「箪笥は庶民の生活から発生した唯一の家具」であることを説明。さらに仙台箪笥については、全国各地にある地域ごとの箪笥と比べて「装飾の派手さ、外国とのつながりの強さ」が特徴であり、また箪笥の製作技術が一度もとぎれていないことが他地域の箪笥にはない仙台箪笥の魅力であると語りました。

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続いて、斎藤教授がコーディネーターとなり、NPOみなとしほがまの大和田庄治氏と、仙台箪笥愛好家である丹六園の丹野貴美子氏によるコメントが行われました。大和田氏は、震災前から行っていた旧亀井邸の保存・調査をはじめ、塩釜市内に残る仙台箪笥の所在と被災状況について調査し、仙台箪笥の保存を呼びかけてきました。その結果、捨てられずに済んだ仙台箪笥がある一方で、多くの仙台箪笥が破棄されている厳しい現状についても解説しました。続いて丹野氏は、自身が幼いころから親しんできた仙台箪笥に関する思い出やこだわりについて語り、古くからの伝統を守っていくことが大切であると述べました。

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 最後に、来場者もまじえて仙台箪笥を守り続けていくための議論が行われました。小泉氏は「仙台箪笥などの古い家具を守り続けるためには、研究者も一般の方々も『家具として使われてきた箪笥もまた文化財である』と認識することが必要である」旨を述べ、シンポジウムは無事閉会しました。

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