東北学院大学

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「東北が一体となった農林水産物・食品の輸出拡大」を考えるシンポジウム 開催

2014年12月01日

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 去る11月8日、押川記念ホールにおいて、2014年度東北産業経済研究所主催の公開シンポジウム『東北が一体となった農林水産物・食品の輸出拡大』を考えるシンポジウムが開催されました。
141201-2_02.jpg 午後1時からの開場に、企業関係者や学生、一般市民も多数訪れました。開会の挨拶で原田善教所長は、「国内市場の縮小や一次産業の担い手不足、高齢化といった構造的問題をいかに解決できるか、第一線で活躍している企業、それを支える物流や貿易振興の立場からの講演を聞き、皆さまの先進事例をヒントに紐解いていきたい」と述べました。
 基調講演は一人20分で、5名が登壇。最初に登壇した日本貿易振興機構東北地域統括センター長の寺田佳宏氏は「輸出に関しては、輸出品の品質は当然ながら、取引先の国の文化や好まれる色、141201-2_08.jpgデザインなどを研究することも大事」と語りました。続いて登壇した山元いちご農園株式会社の岩佐隆社長は「震災後に一次産業の復興と地域の雇用を生み出すためにスタートした会社。3年経ち、人も増えて、栽培・出荷だけではない6次産業化への歩みを始めている」と報告。一ノ蔵酒類販売株式会社の浅見周平社長は「輸出では品質管理が難しかった『すず音』が自社の主力商品になりつつあり、海外への輸出にも耐えられるものが製造できるようになった」と海外への販路拡大に弾みをつけたいと話しました。141201-2_09.jpgセンコン物流株式会社の久保田晴夫社長は、日本の農業技術による植物工場で生産される農産物を、鮮度を保ちながら海外に輸送することの付加価値と技術的なノウハウについて紹介してくれました。最後に株式会社フィデア総合研究所の渡邊竜一理事は、あきた食彩プロデュースを仕掛けた立場からの事例と、海外からの観光客誘致(インバウンド)について映画のプロモーションやロケ地としての魅力に物語と商品を合わせる方法などを解説しました。

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 いずれも示唆に富む話題であり、会場を埋めた学生をはじめ参加者は大いに満足した様子でした。
 休憩をはさんでのパネルディスカッションは、本学経済学部の伊鹿倉正司准教授の進行でスタートし、登壇者全員が並び、販売先の確保の手法、物流の重要性、アドバイザーとしての人材の必要性などについて、更に活発なディスカッション内容となりました。

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