東北学院大学

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地域の未来をともに考えた「第4回 東北域学シンポジウム」開催

2016年04月04日

 3月19日、「第4回 東北域学シンポジウム」が土樋キャンパスにて開催されました。このシンポジウムは「地域と共に生きる大学を考える」をテーマに、文部科学省の「地(知)の拠点整備事業」として、仙台市と多賀城市の協力により開催しているもので、今年で4回目を数えます。本学は大学をあげて地域の未来づくりに取り組んでおり、行政、社会福祉協議会、NPO、そして地域の皆さまと共に議論を交えることを目的に開催しています。

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 開会にあたって松本宣郎学長は「自己満足的に存在する大学ではなく、大学に地域の人たちと学生が集まって、壁を取り払って一体となることを目指し、大学との行き来の中で地域の課題を解決していこうというアクティブな一面が求められています。本日はその一環として皆さんにご参加いただき、充実した時間を過ごしていただければと思っています」とあいさつ。
 続いて、本学教養学部地域構想学科の増子正教授が「高齢者の安否確認を兼ねた買い物難民対策」と題して、本学における域学連携事例を発表。平成25年から青森県鰺ヶ沢町との連携でゼミ生が高齢者の生活に関するさまざまな調査やヒアリングを行い提案した課題解決策が平成27年9月に買い物バスを走らせる形で実現したこと。地域福祉をテーマとしたゼミらしく、単に買い物バスを走らせるのではなく、買い物バスを利用しない高齢者に連絡を取ることで安否確認も行うという仕組みを作ったこと。取り組みに携わったゼミ生は大学での学びに自信を持つことができ、就職活動時のアピールポイントになっていること。事業を継続させるために大学と行政に残される課題についての報告がなされました。

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 その後は仙台市内をはじめ各地から来られた来場者や本学在学生などが参加者したワークショップを実施。3名の課題発表者から4つの地域課題(高齢者と若者の交流を深められるシェアハウスの実現、不安を減らして孤立を防ぐ子育て支援、地域商店街の活性化、全国で増え続けている高齢者などの買い物弱者への支援)が発表され、参加者は自身が携わりたい課題を選び、さまざまなアイデアや意見を交換する場となりました。
 最後にワークショップにも参加した本学の阿部重樹地域共生推進機構長は、「大学は地域社会の財産、地域社会は大学の財産。別な言葉で表現するなら大学は地域社会から信頼される存在となって、地域社会が抱えている課題を大学や自治体、そして皆さんとともに解決するべく、ようやく取り組み始めたところです。今回のようにみんなで熱心に議論し、楽しんでいただけたことは皆さんにとっての財産になり始めたところかなという気持ちになれました」と総括し、すべてのプログラムを終了しました。

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