東北学院大学

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長江支流域の古代文化Ⅵ 呉淞江今昔--江南河川の歴史− 開催

2016年06月27日

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 6月18日、土樋キャンパス押川記念ホールにおいて東北学院大学アジア流域文化研究所主催による「長江支流域の古代文化Ⅵ 呉淞江今昔—江南河川の歴史−」と題した公開講演会が開催されました。
 アジア流域文化研究所の公開講演会は古代・中世における長江流域の民族と文化、北日本の河川から見る流通と生業などの研究プロジェクトの成果を一般の方にも広く発信していくプログラムであることから、今回も多くの聴講者が会場に集いました。
 長江流域における支流域シリーズの6回目を迎えた講演会では、古代・中世の歴史地理を研究している複旦大学歴史地理研究中心の李暁傑教授が登壇。今回スポットを当てた「呉淞江(ごしょうこう)」という河川は、蘇州の太湖から東に位置する上海へ流入していること。太湖より東側は三千年から七千年前に砂や貝殻が堆積したことで、岡身と呼ばれる高い場所ができたこと。上海がある地域は、かつては土地そのものが存在していなかったこと。呉淞江には約千本もの支流があり、土地の低い地域には景観豊かな水路が今も残されていることなどが語られました。宋代(南北朝時代の王朝)における呉淞江の治水事業のひとつとして激しく蛇行していた川の流れを直線的に整備したことなど、豊富な図解資料を用い、呉淞江の昔と今をわかりやすく解説してくれました。
 講演会の最後は、治水工事に伴う生態系への影響などに関する質疑応答も行われ、90分に及ぶ第6回公開講演会を終えました。

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