東北学院大学

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「自治会とその周辺を舞台とした女性の役割(東北学院大学平成28年度第2回CSW公開研究会)」開催報告

2016年09月23日

 東北学院大学地域共生推進機構および(公財)トヨタ財団の共催による「自治会とその周辺を舞台とした女性の役割(東北学院大学平成28年度第2回CSW公開研究会)」が、9月15日に土樋キャンパスのホーイ記念館H301教室において開催されました。
 開会にあたって、本学地域共生推進機構の阿部重樹機構長は、「私たちにとって今後の復興公営住宅のあり方のみならず、街のコミュニティ全般にわたって大きな意味のある場になることを願う」と挨拶しました。続いて、(公財)トヨタ財団の本多史朗プログラムオフィサーから、「女性の皆さんの力で復興公営住宅のコミュニティづくりが進んでいくのが現場の実情。今日は、そのことについて、4つの団体が報告を行う」という説明がありました。プレゼンテーションでは、コミュニティづくりに取り組む復興公営住宅の基本的情報と今後の目標と方法などの発表がなされました。その中では、花壇、菜園づくり、クラブ活動などにおける女性の積極的な役割について触れられています。

 本多氏が司会を務めたトークセッションでは、復興公営住宅におけるコミュニティづくりの中で、女性の役割、CSW(コミュニティ・ソーシャルワーカー)の育て方や期待度などについて、内閣官房参与・前復興庁事務次官の岡本全勝氏と本学地域共生推進機構の本間照雄特任教授から、それぞれの考えをお話しいただきました。
 岡本参与は「お金をつぎ込めば、道路や橋といったインフラはできる。しかし、コミュニティは、お金をつぎ込んでもできるものではない。行政が最も不得手な領域。そこで力を発揮しているのが女性という例をしばしば見かける。その一方で、男女共同参画が言われる中、女性に頼りきりでよいのだろうか」と述べました。
 本間特任教授は「大震災が起きてコミュニティづくりが必要だということがわかった。そこには、産業などとは別の時間軸がある。コミュニティづくりという長い時間軸の中で、日々の暮らしを繰り返し丁寧に積み重ねる能力を持っているのが、女性」。更に、「本学は、多様化する生活の中で、社会で活躍できる人材を育成するCSWスキルアッププログラムを開講している。巣立った人材が共感者を増やすことで地域福祉の向上につながることを願うし、地域力を醸成する為に、本学が貢献できる存在になれたらと思う」と発言されました。
 これを受けて、岡本参与からも、「今後の日本では、細分化された国家資格に基づく専門職とは、別の次元で、一種の町医者としてコミュニティづくりに携わる人材が必要になるだろう。その意味で、CSW(コミュニティ・ソーシャルワーカー)への期待は大きい」というお言葉をいただきました。

 最後に本多氏は「復興公営住宅におけるコミュニティづくりに取り組む現場の人々に対する、一層のご声援とご鞭撻をいただきたい」と締めくくりました。

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