東北学院大学

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政治的教養のあり方について考えた「平成28年度私立大学フォーラム」開催

2016年11月04日

161104-1_1.jpg 10月1日、土樋キャンパスホーイ記念館多目的ホールにおいて、「平成28年度私立大学フォーラム(仙台会場)」が開催されました。
 私立大学フォーラムとは、私立大学の正しい理解を社会から得ることを主目的として開催しており、当日は一般社団法人日本私立大学連盟に加盟する全国の大学関係者が集まる中、司会は本学の原田善教・学務担当副学長(経済学部教授)が務めました。
 『政治なき教養は空虚であり、教養なき政治は盲目である』というテーマの意見発表前に、松本宣郎学長は「今回のテーマはよりシリアスな問題に踏み込んだ内容になるだろうと思いますが、教養という言葉はとても大事な言葉であり、持つべき常識です。日本において真の教養は危機的状況にあると思っています。私も一人の教員として学ばせていただき、あらためて教養は大事だということを確認し、我々も政治に対して目を開き、政治を語れるような学びをしたいと考えています」とあいさつしました。
 意見発表を行ったのは、同志社大学法学部の村田晃嗣教授、関西大学法学部の小泉良幸教授、明治学院大学法学部の渡部純教授の3名。最初に登壇した村田教授は「アメリカに見る政治家の資質」と題して、ラジオ・映画・テレビというメディアを通して政治や政治家たちがどのようなことを行ってきたのか。また、賢人たちが残した言葉などから政治家の資質を話しました。
 続いて渡部教授が「現代日本政治にとっての教養」と題して、日本の政治学者・思想家である丸山眞男氏の議論を用いながら、かつて教養とは統治・政治に関わる者、統治エリートのための知であったが、現代の民主主義制度の下では特定の社会階層に限られたものではないのではないかとフロアに提起しました。
 渡部教授は「主権者とは何か?」と題して、改正公職選挙法が成立し、今夏の参院選より18歳以上の若者たちが有権者となったことで国家・社会の形成者としての資質と能力を育む必要があることや他国における政治的教養についても発表しました。
 最後は、開催大学法学部の西村枝美教授がコーディネーターを務め、村田教授、渡部教授、小泉教授によるディスカッションを行い、予定されていたすべてのプログラムが終了しました。

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