東北学院大学

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シンポジウム「東北学院史の可能性」が開催されました

2017年12月13日

 12月9日、東北学院史資料センター主催2017年度公開シンポジウム「東北学院史の可能性─『東北学院の歴史』刊行に寄せて─」が、押川記念ホールにおいて開催されました。
 開会のあいさつで松本宣郎理事長・学長は「神様が与えてくださった東北学院130年の歴史を踏まえてリーダブルな学院史を作ろうと、10月に発刊した小冊子が『東北学院の歴史』です。今日は執筆された方々が来てくださり、それぞれのテーマについてお話しいただけるとあって楽しみにしています」と述べました。

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 続いて主催者を代表して河西晃祐氏(東北学院史資料センター所長・本学文学部教授)は「小冊子はコンパクトなサイズや低価格帯など、手に取っていただきやすいことを前提に制作しました。東北学院の長い歴史の中からテーマを絞り込み、多くの情報を切り捨てなければいけませんでした。今回のシンポジウムでは、多岐にわたる東北学院史の可能性の中で削らざるを得なかった側面をご紹介します」とあいさつしました。

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 講演は、『東北学院の歴史』の制作に携わった4名の執筆者が順に登壇。第1章と第6章を担当した日野哲氏(東北学院史資料センター調査研究員)は、東北学院や神学部卒業生たちがキリスト教の東北伝道に大きく貢献してきたこと。第3章を担当した仁昌寺正一氏(東北学院史資料センター調査研究員・本学経済学部教授)は、D・Bシュネーダー元院長が東北学院の礎を築き、多くの人に感化を与える教育を行ってきたこと。第4章と第5章を担当した河西氏は、シュネーダー元院長から薫陶を受けた卒業生たちが教育や行政だけではなく、様々な特異な分野で活躍してきたこと。第7章と第8章を担当した齋藤誠氏(東北学院史資料センター調査研究員・本学法学部教授)からは、団塊の世代やその子どもたちを例に挙げ、東北学院の規模が拡大していった経緯や当時の学生の意識調査結果などを報告しました。

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 シンポジウムの最後は筆者4名が揃い、ディスカッションと質疑応答を行いました。その中で、『東北学院の歴史』は、系列中学校や高等学校はもちろん、大学でキリスト教学を学ぶ学生にとって良い教材になること。東北学院が130年以上も歩んでこられたのは、シュネーダー元院長の人柄・教育・功績がとても大きかったこと。明治初期の仙台はキリスト教伝道の後発地であり、押川方義が東北を日本のスコットランドにするという理想を掲げて伝道者を輩出した場所でもあったことなど、東北学院が歩んできた歴史に関する意見交換が行われ、シンポジウムは終了しました。

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