平成28年度 域学シンポジウム「地域と共に生きる大学を考える」開催報告

2017年03月29日

 文部科学省「地(知)の拠点整備事業」の一環として、平成28年度 域学シンポジウム「地域と共に生きる大学を考える」が、3月18日(土)、土樋キャンパス8号館第3・4会議室にて満席の中で行われました。シンポジウムに先立ち、本学の松本宣郎学長が「地域と共に生きる大学、というのは私たちが長年考え、実際にそうであり続けたことは間違いないわけです。大学はその地域のDNAを共有している。地域にとけこみ、イキイキと活性化するように貢献する大学でありたい」と挨拶しました。

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 キーノートレクチャーでは「大学における地域貢献型教育の意義と可能性~なぜ大学は地域との連携を求められているのか~」と題し、早稲田大学研究戦略センターの喜久里要氏が登壇。「科学は社会のために存在する」というテーマはグローバル、ローカルを問わずに検討されるべきであり、ローカルに立地する大学にこそ教育上の強みがあることを解説。新たな「課題解決型大学」への脱皮は、従来の大学観を振り払い、大学人が本気になってその在り方を考えられるかどうかが鍵になると指摘しました。

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 続いて「地(知)の拠点整備事業のいま、これから」と題して、各大学から事例紹介が発表されました。最初に登壇したのは名古屋学院大学経済学部の家本博一教授・社会連携センター長と社会連携センター課長の杉山晃一氏。「地域連携における学生・職員・教員の協働のあり方―COC事業を事例として―」と題して、学生を巻き込むために「まちづくり」を学べる仕組みを構築し、COC事業に関わる全教員による「実務者会議」で事業を推進。職員もまた深く関与していることを具体的に紹介しました。

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 京都文教大学からは、総合社会学部の片山明久准教授とフィールドリサーチオフィス課長の押領司哲也氏が、「地域と大学のともいき(共生)をめざして―京都文教大学の事例―」というテーマで語られました。“ともいき人材”を育成するために、地域活動をカリキュラムに組み込んで、現場で実習するインターンシップを導入。地域性と専門性を兼ね備えた人材の輩出を目指していると解説しました。
 本学地域共生推進機構の本間照雄特任教授は「共生社会の中で気づく・築く地域と大学の関わり」と題して、沿岸部の被災地での厳しい課題などをまとめ、解決策を探るアクティブラーニングを授業に取り入れた事例などを紹介しました。

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 その後、「地域と共に生きる大学を考える」というテーマのもと、コーディネーターの阿部重樹本学地域共生推進機構長とキーノートレクチャー及び事例紹介者が座談。大学ごとに意見を述べました。名古屋学院大学からは地域社会との向き合い方が多様化して、どう向き合うかが悩ましく、難しいという率直な意見があり、京都文教大学からは地域社会のニーズと大学内のシーズとがなかなかマッチングしないという課題点が挙がりました。本学からは地域との取り組みに本気度をどう示すかが課題であり、教員の個人レベルを超えて大学全体としての地域との関わり方をどうつなげて、展開していくかが重要との指摘がありました。
 キーノートレクチャーの喜久里氏からは、①大学の人的リソースを最大化してこの問題に望むことが重要、②教員の自発性と大学全体の問題点をいかに近づけるか、③学生が変わることで、教職員が変わることもある、その3点の指摘がありました。議論は核心に近づきながら質疑応答の時間となり、最後まで熱い意見が飛び交い、シンポジウムは盛況のうちに閉会を迎えました。

 

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