東北学院大学

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【短期集中連載】「オリエンテーションリーダー」(第3回)

2018年02月20日

 今回は60年前当時に考えられていた、オリエンテーション創設の意義をご紹介いたします。

 前回掲載した河北新報の記事(昭和35年4月25日)には、当時の星宮啓学生部長の言葉として、以下のように掲載されています。

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 「新入学生は大きな希望と期待を抱きながら、他方では何か未知の世界への不安感-どんな学校なのだろうか。一体自分はこの学校に適応できるだろうか。自分の希望をこの学校はかなえてくれるであろうか。こういった心配は多かれ少なかれだれでもが抱いていることだろう。そこでこのような不安感を早く除いて、学校への信頼感を増し、自分らの学校だという観念を持ち得るように企画されているのがオリエンテーションの行事である。つまり礼拝はどのように行われるか。単位はどのように選ぶのか。図書はどういう手続きで借りるのか。課外活動には何があるかなどについて知らされる。グループキャンプの大きな意味は、グループ主任を中心とした話し合いの場をつくることで、また学生が互いに一夜の語り合いから生涯の心の友を見出すことも珍しくない。先生からは学問するきびしさ、楽しさ、回顧、先輩たちの語り草を聞かれるかもしれないし、逆に先生はこうした機会をとおして学生の相談などに応じながら、学生個人を知り、よきアドバイザーとしての役割をはたし得、同時に学内の案内・学校の伝統や意向がよく受け取られるように指導できるのだ。」

 新入生の抱く不安、そしてそれを解消してあげたいと思う大学側の想いは、60年が経過した現在でも、なんら変わることがないのだと思い知らされます。

 次に、オリエンテーションリーダーへの想いを述べられた星宮啓先生の言葉(リーダー発足30周年記念祝辞より)を紹介します。

180220-1_3.jpg 「紆余曲折はあるものの30年もの間継続できたことは、歴代グループリーダー諸君の献身犠牲の学院精神の下、母校と後輩への愛着・熱意によると思います。隔世の感ある今日の我が学院大学の発展の様相を見るにつけ今後もこの精神と熱意を後輩に伝えて欲しいとの切望と、満腔の感謝を込めてお祝いのご挨拶とさせて頂きたいと存じます。」

 今、この言葉からさらに30年が過ぎようとしていますが、当時の理念は変わることなく後輩へと受け継がれ、今年もまた59回目のリーダー活動が始まろうとしています。

※引用は原文のまま

(次回へ続く)