第一回仙台短編文学賞 受賞者記者発表
2018年03月12日
3月8日、県政記者会において、第一回仙台短編文学賞の受賞作品並びに受賞者が発表されました。
仙台短編文学賞は、震災前から構想されていたものの震災発災に伴い実現できずにいましたが、震災から7年目を迎えた2017年に仙台短編文学賞実行委員会(荒蝦夷、河北新報社、プレスアート)という形であらためて創設されたものです。同実行委員会は、「震災から7年目を迎え、風化と忘却が進んでいる中で、いま一度言葉の力を信じたい。過酷な体験を新しい言葉で表現するための枠組みを創りたい。そのように考え、震災を経験した仙台から次の世代の文学が生まれることを願って創設した」と経緯を語りました。
第一回目の文学賞は、東北のみならず、北海道から沖縄をはじめ、海外からも予想を上回る多数の方々から応募があり、その総数は576編でした。応募作品のジャンルは、時代小説、SF、ミステリーなど幅広い内容で、8割は震災に関連した内容ということでした。
大賞に選ばれた作品「奥州ゆきを抄」を執筆した岸ノ里玉夫さんは大阪府在住の高校教諭で阪神大震災と東日本大震災をつなぐ、第一回大賞にふさわしい作品となっています。
また、選考の対象を中学生から大学院の生徒・学生とした東北学院大学賞には、宮城教育大学の学生が受賞し、同賞(奨励賞)には盛岡市の高校生が受賞しました。受賞者一覧は以下のとおり。
なお、授賞式は4月7日(土)午後3時から河北新報社別館ホールで行われる予定です。
3月8日受賞者決定 記者発表の様子 |
<第1回仙台短編文学賞 受賞者>
大賞 「奥州ゆきを抄」 |
岸ノ里玉夫 | 3月15日の河北新報朝刊に掲載 4月 5日発売「Kappo仙台闊歩」5月号に掲載 4月17日発売「小説すばる」に掲載 |
河北新報社賞 「あわいの花火」 |
安堂 玲 | 3月15日の河北新報朝刊に掲載 |
プレスアート賞 「ごく限られた場所に降った雪」 |
村上サカナ | 4月5日発売「Kappo仙台闊歩」5月号に掲載 |
東北学院大学賞 「賽と落葉」 |
芽応マチ | 3月末日頃発売予定「震災学vol12」掲載 |
東北学院大学賞(奨励賞) 「河童のなみだ」 |
藤澤佳子 |
※仙台短編文学賞の詳細はこちらをご確認ください。