東北学院大学

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第2回仙台短編文学賞「東北学院大学賞」受賞者決定

2019年03月09日

 2017年に誕生した仙台短編文学賞。第2回となる募集は2018年夏に始まり同年11月15日に締め切られました。

 その応募総数324編。県別では宮城県が最多の143編で、東北6県では合計187編で全体の約6割を占め、北海道から沖縄まで、36都道府県からの応募がありました(オランダからも1編)。応募者の年齢(応募時)は、最年少13歳、最高齢92歳でした。

 仙台短編文学賞は、大賞、仙台市長賞(新設)、河北新報社賞、プレスアート賞、東北学院大学賞の各賞があり、仙台短編文学賞実行委員会や選考委員である熊谷達也氏(仙台在住・作家)を中心に選考し、各賞が決定しました。
 
 このうち、東北学院大学賞は、2017年の第1回から本学が協賛団体として関わり、中学生、高校生、専門学校生、大学生及び大学院生を対象に、若者の書き手の育成を応援することを目的として設定しています。2018年も10数編の中から学長が全てに目を通して選考し、正賞と奨励賞を決定しています。

 2019年3月6日には、仙台市政記者会で受賞作品の記者発表を行い、選考委員の熊谷達也氏や実行委員会から受賞作品と選評等が紹介されました。


 2018年の仙台短編文学賞「東北学院大学」の受賞作品、選考理由及び受賞の言葉は次のとおりです。

【東北学院大学賞】
 『長次郎の夢』 田中エリザバス(19歳・仙台市在住)
<略歴> 
2000年生まれ。尚絅学院大学1年生
<選考理由> 松本宣郎(東北学院大学学長)
 学校が嫌いな主人公が大津波で亡くなったのであろう祖父と愛犬との思い出を通して、前を向いて生きていこうとする物語。過去と現実という二つの時間軸が存在する中で、物語の構成がしっかりしており、テンポよく読み進めさせる技術は秀逸である。主人公の小学生のレベルの気持ちの表現などに推敲すべき点もあると思われるが、短編小説としては、出色の出来栄えと言ってよい作品である。
<受賞の言葉>
 受賞の報を頂いたとき、私は居間の鏡に小躍りする奇怪な青年の姿を見ました。剃り残した青ひげが印象的な青年。もちろん私です。ひとしきり喜びを噛みしめた私の次の行動は、洗面所にヒゲソリを探しに行くことでした。兎にも角にも、このたびは素敵な賞を授けていただき本当にありがとうございます。諸手を上げて感涙に咽ぶこと天にも昇るが如しです。実行委員会および関係者の方々に心より感謝いたします。誠にありがとうございます。

【東北学院大学賞(奨励賞)】
 『落日と鬼灯』 水無月 恒(18歳・登米市在住)
<略歴> 
2000年生まれ。登米高校を先日卒業
<選考理由> 松本宣郎(東北学院大学学長)
 幼いころの自分の行動が原因で祖父を失ってしまったと思いこんでいる主人公が、17年後にあらためて実家のある夏祭りにもどる。罪悪感にさいなまれる現実世界と幼いときの世界を織り交ぜた構成となっている物語。主人公の罪の意識を知らない祖母とのやりとりが印象的。祖父が亡くなった原因と主人公が抱く罪悪感の関係性をもっと整理してくれるとさらに良くなると思われる。これからの成長を大いに期待したい。
<受賞の言葉>
 この度は、輝かしい賞を頂戴し大変嬉しく思います。高校の図書室で偶然同賞のポスターを見かけた際、夜闇に映える大輪の花が脳裏に浮かびました。たった一瞬の情景を、こうして一つの物語にする作業は、古いアルバムを捲るような懐かしさと、ほんの少しの寂しさに酷く似ています。進学に伴い、四月より地元を離れますが、最後に故郷への感謝を形にすることが出来ました。未熟で拙い私の物語を評価してくださった選考委員の皆様、実行委員会の皆様に心より感謝致します。本当に、ありがとうございました。

 また、そのほかの各賞の受賞作品は次のとおりです。

大賞 『ビショップの射線』
綾部 卓悦 (あやべたくえつ) (28歳・東京都在住)

仙台市長賞 『西日(にしび)の里』
髙橋 叶 (たかはし かの) (42歳・仙台市在住)

河北新報社賞 『梅と糸瓜(へちま)と、福寿草(ふくじゅそう)』
齋藤 隆 (さいとう たかし) (64歳・山形市在住)

プレスアート賞 『風音(kazaoto)―ピアノ五重奏曲第二番 イ長調―』
やまやしげる (やまや しげる)(70歳・大阪府在住)


第2回仙台短編文学賞を受賞した作品の掲載媒体(予定)
① 大賞と河北新報社賞 3月15日(金)河北新報第二朝刊に掲載
② 仙台市長賞と東北学院大学賞、同奨励賞の3編は、『震災学』(東北学院大学発行、荒蝦夷発売/3月下旬発売予定)に掲載
③ 大賞とプレスアート賞は、『Kappo 仙台闊歩』(プレスアート発行 4月5日発売号)に掲載
④ 大賞は、『小説すばる』(集英社 4月17日発売号)に掲載予定

授賞式
日 時 2019(平成31)年4月13日(土) 16時~17時
会 場 仙台文学館

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報道発表を行う選考委員の熊谷氏と事務局 選評を述べる選考委員の熊谷達也氏
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受賞作品と作者について解説する、左から荒蝦夷代表・土方正志氏
事務局 プレスアート・川元茂氏