【ヨーロッパ文化総合研究所公開講演会】アイドルからイコンへ
2012年10月18日
アイドルからイコンへ
古代キリスト教における神の表象
ヨーロッパ文化総合研究所公開講演会
古代エジプトでは、「もの」は生きており、神として拝まれていた。しかし旧約聖書は、神は不可視とし、生きている像を単なる「もの」とし、それを拝むことを偶像崇拝として禁止する。その後新約聖書は、「言の受肉」によって、その単なる「もの」が不可視の神を映すことが可能となったと主張する。それがイコンである。「物質の聖化」とはその謂である。そして神と物質は、451 年のカルケドン公会議の決議文にいうように、「混ぜ合わされることなく、変化することなく、分割されることなく、引き離されることなく知られる」。
受肉によってこそ、神と物質は繋がり、「地上の国(エピゲイオス・ウーラノス)」としての宗教芸術が成立する。近代の物質文明は中世のイコンの神学に基礎づけられているのである。
■ 日時 : 平成24年10月27日(土) 13:00~16:00
■ 会場 : 土樋キャンパス8号館5階 押川記念ホール
LECTURER 講師
第一講
古代地中海世界におけるイシス・オシリス・セラピス崇敬の広まりと初期キリスト教
本学文学部教授
出村みや子 (でむらみやこ)
第二講
イコンの神学と「物質の聖化」
――カルケドン公会議と芸術
岡山大学大学院社会文化科学研究科准教授
鐸木 道剛 氏 (すずき みちたか)
○対 象 | どなたでも受講できます |
○申込方法 | 直接会場にお越しください |
○受 講 料 | 無料 |
○主 催 | 東北学院大学 ヨーロッパ文化総合研究所 |
○問合せ先 | 東北学院大学 ヨーロッパ文化総合研究所 TEL・FAX 022‑264‑6379 E‑mail:europe@tscc.tohoku‑gakuin.ac.jp |