東北学院大学

新着情報

【英語英文学研究所学術講演会】ちょっとひねくれた大人が読む 『ガリヴァー旅行記』(11/8 開催)

2014年10月08日

ちょっとひねくれた大人が読む『ガリヴァー旅行記』

英語英文学研究所学術講演会

申込不要   無 料   土 樋


日時:平成26年11月8日(土) 16:20~17:50
会場:土樋キャンパス 6号館3階 632教室

 子供たちが感嘆して楽しむ『ガリヴァー旅行記』の側面は多分にユートピア的です。たとえば小人の国リリパットに到着した巨人ガリヴァーが、リリパットの敵国艦隊を拿捕して海の中を引きずってきて小人たちの歓声を浴びる姿は、子供読者に大人気です。ガリヴァーが次に訪れる巨人の国ブロブディングナグでも、小さなガリヴァーが自分の体の12倍もある動物たちとけなげに闘う可愛らしい姿などは、ここでも彼がユートピア的存在であることを示しています。ですが、同じ物語をちょっとひねくれた大人が読むと全く違った姿が現出するのです。特に、最後に彼が訪れる馬の国では、醜悪なヤフーという怪物が現れ、子供たちのユートピア幻想に冷や水を浴びせることになります。でもひねくれた大人でも、ヤフー化するガリヴァーの中に一筋の希望を読み取りたくなります。私と皆様という大人の目で、『ガリヴァー旅行記』を読み直してみましょう。

 LECTURER 講 師
     

大阪大学大学院 文学研究科教授 服部 典之 氏(はっとり のりゆき)

【略歴】
1958年生まれ、大阪大学卒、大阪大学大学院文学研究科博士後期課程中途退学、博士(文学)

【主要業績】
論文
・『詐術としてのフィクション――デフォーとスモレット』(単著)、英宝社、2008年
・「T・C・フィリップス女史の数奇な人生――レイプされる少女から蕩尽する妖婦へ」
(『〈アンチ〉エイジングと英米文学』)、英宝社、2013年
・『『ガリヴァー旅行記』徹底注釈 注釈篇』(共著)、岩波書店、2013年
翻訳
・ウェイン C. ブース著『フィクションの修辞学』(水声社、1991年)
・ゲオルゲ・フォルスター著『世界周航記(上・下)』(岩波書店、2006年・2007年)



対 象   どなたでも受講できます
申込方法   直接会場にお越しください
受講料   無料
主 催   東北学院大学 英語英文学研究所
問合せ先
 
  東北学院大学 研究機関事務課
TEL 022‑264‑6401 FAX 022‑264‑6530