ローマ編9 大戦車闘技場

 古代ローマ市民の娯楽と言えば、現代人ほど数多くはありませんでした。読書や朗読、演劇鑑賞など現代人と共通するものもありはしました。派手な見せ物やショーとなると、現代のサッカー、野球に匹敵したもの、そして古代ローマにしかなかったもの、が剣闘士競技と戦車競走でしょう。
戦車競走は4頭の馬に牽かせた戦車4台が細長いコースを何周かして勝敗を競うもので、スケールが大きく、危険も伴って、観客を沸かせました。
ローマ市にはいくつか競技場がありましたが、そのたたずまいをよく残すのは、パラティーノ丘から見下ろせる大競技場、キルクス・マクシムスです。イタリア語ではチルコ・マッシモ、その名前の地下鉄駅からすぐの巨大な競技場です。そびえるパラティーノ丘には皇帝宮殿の遺跡が残っています。