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シーズ集

熊谷 正朗
研究者 熊谷 正朗
工学部
機械知能工学科
教授
研究テーマ 1 平面誘導モータ

内容

 工作機械や列車などで活用が進むリニアモータを応用して、平面誘導モータを開発した。

 3個のリニア誘導モータの電機子を組み合わせることで、縦横2方向への推力と中心周りの回転のトルクを直接的に発生させる。最大推力は自重に匹敵し、単独では垂直の壁面を上ることも可能とすると同時に、指令から推力発生までの反応速度は0.01秒と高速であり、制御用途にも使用できる。

 ただし、誘導モータであるため、移動場所に鉄板と銅板の2層の反応板を必要とする。既存の技術の組み合わせではあるが、制御の原理や演算の実装法などに関する情報を提供可能。
※学会での発表申し込み中

研究成果の応用例、活用分野、企業等への提案事例

・平面上での俊敏な移動が求められる装置(摩擦に頼らないため拘束無く1Gの加速が可能)。
・レール/直動装置を用意することなく、自由な配置での移動。
【原理的な制約事項】
・移動場所に鉄板と銅板が必要。
・現行方式ではマウスのセンサで位置計測をしており、徐々に原点がずれるため、絶対精度が必要な場合は別途計測を行う必要がある。
・誘導リニアモータ式であるため、効率は回転式モータ、同期モータに比べて悪い。

研究テーマ 2 部分スライドローラー

内容

 一般にローラー(ローラーコンベア、ころ)は、ローラーの転がる方向(軸に直角な方向)にのみ、ものを運搬させることができる。それに対して、この部分スライドローラー機構は軸方向にも外力によって移動することができる。単にローラーがシフトするだけではすぐに移動に限界が来るが、分割したことで、転がり続ける限りは連続して横方向に移動できる。

 図はこのローラーを4本使用した球体の駆動機構である。前後・左右・垂直軸周りに球を回転させることができる。通常のローラーでは他のローラーの摩擦が邪魔になるが、本ローラーはそれを受け流すため、スムーズな回転ができる。
※特許出願済み、本学に帰属

研究成果の応用例、活用分野、企業等への提案事例

・球を任意の方向に回転させる装置。
・主たる方向に加えて横方向にも能動的に移動可能なローラーコンベア。
・重量物運搬用のコロ付き台車の斜め方向への移動を可能にする。
 球体の駆動機構の需要はあまりないと考えられるが、現在ローラーをつかっているものの拡張として、物品搬送・運搬関係で使い道があると想定している。

【キーワード】
部分スライドローラー ローラー機構
能動駆動+半受動性 2方向移動コンベア
球体駆動機構 玉乗りロボット

 【連絡先】
Tel: 022-354-8716