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2018年1月 年頭所感「年頭にあたって」 東北学院大学 学長 松本宣郎

年頭のことば

すべてのことに感謝しなさい

理事長・学 長  松 本 宣 郎

東北学院につながる皆さんと共に新しい年を迎えることができました。どうぞよろしくお願いいたします。

去る二〇一七年も本院は豊かに祝福を受けた歩みが出来たと思います。二月には星宮望前院長・学長が、七月には田口誠一元理事長・院長・中高校長・幼稚園長が、それぞれ神の身許に召されたことは大きな悲しみでした。しかしこのお二人始め多くの先達の主にある働きが、今ある学院を造り上げてきたことを、感謝をもって思うものです。

もう少し昨年を振り返りますと、三月に旧仙台市立病院跡地の取得が市議会で決定し、購入手続きを完了しました。これを「五橋キャンパス」と称し、土樋と合わせて杜の都の中心に「東北学院大学アーバンキャンパス」を置き、全ての学部を統合する壮大なプロジェクトを打ち出しました。二〇二三年度完成を目指して六年間、大変な事業を推進してゆくことになりますが、それは大いなる夢に向かっての心弾む事業でもあります。

COCとCOC+の大学に文部科学省から付託された事業も、宮城県や仙台市、諸大学、企業と協力して地域活性化、復興のための人材育成のために順調な進捗状況です。ブランディング事業も予算措置を得て、ラーハウザー礼拝堂のステンドグラスの研究と修復を、市民の皆さんをもお招きして展開しました。

中学高校は新「コース制」をスムーズに滑り出させ、よい成果を見ることが期待されます。榴ケ岡高校も教学のガバナンスを強化し、今年は改革スタートの年となります。

そして昨年の本院史資料センターの活躍も忘れてはなりません。第二次大戦の我が国の過ちを薄れさせようとする風潮に対して平和憲法を守ろうという意識も根強くあります。現行憲法の国際平和の理念を、外国人の手ではなく日本人の力で原文に盛り込んだこと、その立役者のひとりが東北学院元理事長であり、指導的な国会議員であった鈴木義男であったことを明確にした何度かのシンポジウムを盛会裡に実現させたのです。また十月には同センターのメンバーが分担執筆した『東北学院の歴史』が刊行されました。二百頁足らずの小冊子ですが、学院創立から百三十年を経た学院の現状まで、誰にも読みやすく、卒業生には懐かしく、学生生徒には自校への知識と愛着が得られる、よい書物が出来たと思います。これからも大いに活用してほしいものです。

さて新しい二〇一八年、これらのことがすべて発展的に受け継がれてゆくものと確信しています。五橋キャンパスの、ホールなど四つの建物の基本設計が年明け早々出来上がる予定です。六千人の学生が内容も革新的な教育を受け、地域の市民の皆さんと常に交流し、地元企業とのコラボも行われて魅力的な成果を発信してゆける、すばらしい大学キャンパス創造の事業が本格始動することになります。もちろんかなりの財政上の準備が不可欠です。現在の力で十分担えますが、少子化と学生定員の厳格化、社会的な状況などは私立学校の安定的経営の将来を不確実なものとしています。大学は今年度文学部教育学科をスタートさせます。また学生の定員増も実施します。厳しい状況下にある私立大学の生き残り戦略とも言えます。アーバンキャンパス構想はまさにその高度戦略です。十分に練り上げた計画、それを実現させてゆく、一致した勇気と熱意が不可欠です。是非とも成功させなくてはなりません。学院が建学の精神に立つ学校を継続させ、地域と共生し、質的に豊かで高度な教育を学生に施す魅力ある大学としてのプレゼンスを高め、継続させる保証となるからです。

教育内容の改革も継続されます。ITの活用で授業方法がより多彩になり、学生たちの主体的学修力も強まるでしょう。課外活動とかボランティアへの参加意識ももっと高まってほしいと思います。「ゆたかに学び」、人間性に幅をつけ、対社会適応力が身につく、「教育の質保証」です。これは中高校、大学等しくなすべき課題です。

昨年はルターの宗教改革から五百年、本院のルーツを振り返り、記念の催しをいくつも開きましたが、今年も建学の精神に根ざして、礼拝を守り、福音的な講演、シンポジウム、また出版などを果たしてゆきたいと思います。

東北学院に関わる者たちが、神によって生かされていることに感謝し、愛をもって学生生徒、同僚、そして地域の人々に奉仕する、真に「地の塩、世の光」の実行を誓い合いたいと思います。(テサロニケⅠ 五・一八)

 

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