Home > お知らせ | 教育・研究に関する情報 > 2018/11/17 東北学院大学主催社会福祉研究所主催オープンカレッジ第1回「震災と社会的少数者 東日本大震災と多文化共生」、第2回「震災と社会的少数者 障害者を受け入れた熊本学園大学避難所の経験―熊本地震被災下の人権保障とは」開催報告

2018/11/17 東北学院大学主催社会福祉研究所主催オープンカレッジ第1回「震災と社会的少数者 東日本大震災と多文化共生」、第2回「震災と社会的少数者 障害者を受け入れた熊本学園大学避難所の経験―熊本地震被災下の人権保障とは」開催報告

東北学院大学社会福祉研究所主催による第38回オープンカレッジが「震災と社会的少数者」というテーマで11月17日に土樋キャンパスホーイ記念館において開講されました。
開講にあたり、本学社会福祉研究所の前田修也所長が挨拶に立ち、4回に渡る講義の各テーマの概要を伝えました。
第1部では、本学経済学部共生社会経済学科の郭 基煥(かく きかん)教授が「東日本大震災と多文化共生~外国人犯罪流言の拡散~」というテーマで講義スタート。震災時に“外国人が沿岸部で窃盗などを行っている”という流言が拡散されたことに関して、調査した結果が報告されました。
実態調査として、仙台市内と東京都新宿区の市民を無作為に抽出し、アンケートを2,800人に郵送。有効回収率は33.7%で、いくつもの質問に対する回答の集計からさまざまなことが見えてきました。約5割の人が外国人の犯罪の噂を聞き、それをそのまま86%の人が信じていました。中国人や朝鮮・韓国人、東南アジア系を想定して、略奪、窃盗などが行われたとの回答。ところが、宮城県警察本部による統計では平成23年の外国人による犯罪人員数は増えていないという歴然とした事実があります。
アンケート結果から見えてきたのは、災害時の流言は合理的な批判がないまま多数の人に信じられ、アジア人に対する普段の潜在的偏見が拡大されて現れました。半面、災害時でも日本人は信頼できるというイメージと、コインの表裏の関係に。非常時にはそれが極端なカタチで現れ、危険な要因を孕んでいると郭教授は指摘しました。その対策としては、災害時には流言が広がるという理解をもつとともに、言われた側の人の気持ちを思いやる想像力をもつこと。流言への対策に自治体が取り組むことなどを提言。さまざまな国の人と共生できるダイバーシティ社会を実現していくためにも、郭教授の調査研究は、日本人の集合無意識に光を当てる活動だと感じました。

続いての第2部では、熊本学園大学から社会福祉学部教授の花田昌宜(はなだ まさのり)氏が登壇され、「障害者を受け入れた熊本学園大学避難所の経緯」と題し、熊本地震においてどのように被災者や障害者を受け入れて、避難所として機能したのか、その経緯を解説されました。
熊本学園大学は指定避難所ではなかったにも関わらず、14日(前震・M6.5)で14号館を開放して約110名の被災者を受け入れ、16日(本震・M7.3)には障害のある方も入れる避難所として始動。地域に根ざした大学として当然のこととして、有志の職員たちで決定し、多い時で750人ほどを受け入れました。
原則は「管理はしない、配慮する」。ルール・規則はつくらず、出入りも自由。「下手に規則をつくるとそれに縛られ、守るためのエネルギーや時間が浪費され、本末転倒になってしまう」と花田教授は語りました。人が本来持っている有機的な対応能力を信頼して、混乱も起きずにさまざまな工夫が成されていきました。
例えば、高齢者のために手作りのダンボールベットをつくったり、車椅子利用者がスムーズに動ける空間設定や、個室を用意したり、学生が炊出しをしたり…職員はグリーン、学生はピンクのベストを着用してケア。物資の調達から炊出し、清掃、介助体制、医療体制と対応しながら、足りないところは外部に支援を要請。そして、必要な人がいる限り大学の都合で避難所は閉じないことを宣言し、最後の二人の行く先が決まってから閉じられました。
なぜこのようなことが出来たかというと、有志の職員のコンセンサスが取れていたことや学生の協力が目覚ましかったこと、校舎がバリアフリーだったこと、大学トップが応援してくれたことなどが重なり、当たり前にやるべきことが出来たと花田教授は語ります。困っている人を助けたい、という情熱と慈愛の心がひしひしと伝わり、胸の奥が熱くなるような貴重な講義となり、聴衆から惜しみない拍手が送られました。

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