文部科学省補助事業「デジタルと掛けるダブルメジャー大学院教育構築事業」キックオフシンポジウム開催のご報告

2023年5月11日

 2023年3月7日、「文部科学省 デジタルと掛けるダブルメジャー大学院教育構築事業~Xプログラム~ 東北の地域発展を担うデータサイエンス人材育成事業」キックオフシンポジウムが開催されました。
 このシンポジウムは、学内・学外の連携機関ならびに地域の企業・自治体の皆さまに本事業の概要を紹介すると同時に、今後の展望を共有する機会として開催しました。当日は連携機関である仙台商工会議所、宮城県中小企業家同友会、宮城県情報サービス産業協会(MISA)、多賀城市、仙台市にとどまらず、多くの地域企業からご参加いただきました。

 はじめに、地域連携センター長の坂本泰伸教授より、開会のご挨拶がありました。「Society5.0 の実現に向けてDX化が進みつつあり、IT・デジタルの知見を持つ人材の需要が非常に高まることが予想される背景のもと、経済学研究科にデータサイエンス教育に関するカリキュラムを導入し、ダブルメジャー、修士号(経済学×データサイエンス)を授与できるような改革を進めることとなる。このような人材の育成は、大学が地域のニーズを汲み取りながら、自治体、地域産業界と共同で進めていくことが重要である。」とお話しいただきました。

 続いて、学長室長の倉田洋教授により、Xプログラムの紹介と本学が取り組む「東北の地域発展を担うデータサイエンス人材の育成」の事業説明が行われました。本学は地域に貢献する大学であることから、地域に向けたデータサイエンスのスキルを活かした経済学の応用を考えていく。本事業は事業連携機関の方々と共同で教育プログラムを構築するという特徴があり、学生の他にも事業連携機関の社員・職員を派遣していただき、教育プログラムの作成にも関わっていただく構想である。その成果、修了生が事業者、自治体に蓄積されたデータを分析・活用し、課題解決のために有効な提案ができるのではないか。さらに、修了生の活躍により、地域の方々もデータサイエンスと経済学のスキルの活用効果を実感でき、地域経済におけるデータ活用および経済学の学位を持った修了生の受け入れ土壌を広げられる。このことから、東北経済の地域活性化につながることが期待される事業である、ということが説明されました。

 その後、鈴木顕文部科学省高等教育局専門教育課企画官による文部科学省からの挨拶・講話を賜りました。ここでは、ご挨拶とXプログラム事業全体の趣旨、数理・データサイエンス・AI戦略教育認定プログラムの教育認定制度、選定された各大学の事業計画のご紹介をいただきました。

 そして、「地域経済の発展を担うデータサイエンス人材の育成に向けて」と題し、パネルディスカッションが行われました。仙台市経済局産業政策部長 杉田剛氏、株式会社エヌエスシー常務取締役 髙谷将宏氏、大西晴樹学長の3名がパネリストとして登壇、坂本教授がコーディネーターを務め、自治体・地域産業界・大学それぞれの視点からさまざまな意見が交わされました。

※パネリストの所属及び役職等は、登壇時(2023年3月時点)のものです。

 最後に、大西晴樹学長による閉会のご挨拶がありました。「大学、企業、自治体が三位一体となって力を合わせる働きによって、東北が変わる、未来が変わる、仙台が変わる、そして日本が変わる、そういったことへと導いていきたい。」と総括し、シンポジウムを閉会いたしました。