2011年初夏にスタートした「文化財レスキュー」活動は、被災地からの文化財や民俗資料の搬出は終了していますが、現在も洗浄などその活動は継続されています。
東北学院大学では文学部歴史学科の政岡伸洋教授、加藤幸治准教授が、東北学院大学博物館(辻秀人館長)と共に、被災した文化財の回収と保存に取り組んでいます。加藤准教授によると、「最近は文化財レスキューに関するシンポジウムなどに多数登壇する機会があり、今回のような本や報告書が刊行されていくなかで、文化財レスキューの作業が終了したように受け取られていくことに非常に違和感を持っている」とのことでした。実際のところ、被災地から搬入された文化財の作業活動については、今後も3年ほど続く活動とのことです。
こうした文化財レスキュー活動の内容を紹介した書籍『被災地の博物館に聞く ―東日本大震災と歴史・文化史料―』(国立歴史民俗博物館編 2,652円 税込)が、吉川弘文館から発売されました。加藤准教授は、「報告5 文化財レスキューで大学博物館にできること」を執筆しています。
文化財レスキュー活動の詳細を知るためにも是非ご覧になっていただければと思います。
吉川弘文館 書籍案内:
http://www.yoshikawa-k.co.jp/book/b99146.html