東北学院大学地域連携センター

お知らせ

2022年度CSW公開研究会「コミュニティソーシャルワーカー(CSW)スキルアッププログラムの過去・現在・未来 ~開設10年に向けて~」開催報告

2月18日(土)14時よりCSW公開研究会が土樋キャンパスホーイ記念館H202教室にて開催されました。
開会の挨拶は坂本泰伸地域連携センター長が行い、プログラム開設10年へ向けて、自由闊達な議論を期待していると伝えました。
最初に1期生のダクルス久美氏(よりあいコミュニティソーシャルワークス代表)が登壇。「絶対にこの学びを福島に持って帰る!という強い決意で乗り越えた1年間でした。」とプログラム受講時を振り返りました。現在は福島で「市民コミュニティソーシャルワーカー研修会」を設立して、人材育成と場づくりを行っています。「これからの展望は、多様な住民ができることを活かす地域の担い手を増やすことです。」と抱負を語って締めくくりました。
続いては2期生の佐藤沙耶氏(社会福祉協議会職員・受講当時本学学生)が登壇。プログラムを通じて「社協」について知り、県内の社会福祉協議会へ就職後「地域見守りネットワーク事業」へ配属。一人暮らしの高齢者へのサポートを行い、現在は障害者地域活動支援センターの指導員として知的障がい者のサポートを行い、「地域の人々とお互いの存在を知り、理解し合うことが大切になります。」と話しました。
次に岩渕徳光氏(社会福祉法人仙台市社会福祉協議会事務局次長兼地域福祉部長)が登壇。職員を育成する立場から、プログラム受講生には、基礎を身につけCSWの面白さにも気づいて人間的にも成長してほしいという期待を述べました。また今後はより実践型に進化して、カウンセリングに関する科目も増やし、新しいネットワークが広がる拠点としてさらに発展してほしいと語りました。
4人目に登壇したのは及川一之氏(社会福祉法人宮城県社会福祉協議会震災復興・地域福祉部長)。これからプログラムを受講する職員に対しては、視野を広げ、共に学ぶ受講生や講師、スタッフとの人脈が活かされることを期待していると述べました。受講生が、CSWという存在が地域になくてはならない人材だと自覚することを期待し、プログラムの継続を強く望むと、締めくくりました。この後、休憩をはさんで、パネルディスカッションがスタート。ファシリテーターは本間照雄氏(地域福祉研究所主宰・地域連携センター元特任教授)。引き続き登壇した4名のパネリストが、それぞれ独自の視点で答えました。
最後に、本間氏が総括の講演を行いました。スライド写真を交えプログラム設立の経緯から公開研究会の様子などを紹介。
地域から軸足を離さないで複眼的な視点で関りを深め、「共感する仲間と地域の支えになりたい。10年目へ向けて、すべての人が福祉の対象者であり担い手。福祉の文化を醸成し、CSWの面白さを広げていきたい。」と今後のプログラムへの思いを熱く語りました。
本学の阿部重樹常任理事が閉会の挨拶に立ち、新しい豊かさ、質素であっても豊饒な地域社会を支える本プログラムを今後も支えていく旨を述べました。会場にはプログラムの授業を担当する講師や、修了生が詰めかけ、熱いメッセージに共感の喜びが響き合いながら終了の時を迎えました。