2019年度単位互換科目「地域の課題Ⅱ」を実施しました

8月27日(火)、28日(水)、29日(木)の3日間、東北学院大学土樋キャンパスホーイ記念館3階H304教室を主会場に、2019年度単位互換科目「地域の課題Ⅱ」を実施しました。

単位互換科目「地域の課題Ⅱ」は、「みやぎ・せんだい協働教育基盤による地域高度人材の育成」事業における単位互換コア科目の一つで、東北学院大学が単位互換科目として提供しています。

昨年度も科目の提供を行っていましたが、履修者が無く、今年度初めての開講となりました。「地域の課題Ⅰ」を昨年度もしくは今年度に履修した学生を中心に、科目提供校の東北学院大学、COC+参加校である東北工業大学、仙台白百合女子大学、仙台高等専門学校の四つの大学・高等専門学校の学生56名から履修の申し込みがあり、38名が事前事後学修と3日間で15コマの講義に取り組みました。

「地域の課題Ⅱ」は、「地域の課題Ⅰ」で身につけた知識をもとに、地域企業をテーマとして、課題解決、仮説設定の手法を体験的に学び、地域企業の課題解決のための道筋を細分化して考え、自分自身が取り組むプロジェクトの設計を目標にしています。講義では、マーケティングやデータ分析についての理解を深め、実在する宮城県内の企業経営者に学生自らインタビューを実施して、企業の現状を調査し、その調査をもとに企業の将来像を描き、課題を抽出して解決のための仮説を設定、ブラッシュアップを繰り返しながらプロジェクトを設計しました。

講義は、東北学院大学地域協働教育推進機構の松﨑光弘特任教授、東北学院大学教養学部の和田正春教授をはじめ、複数の教員と事務スタッフで担当しました。また、株式会社マクロミルと連携し、マーケティングやデータ分析について具体的な事例を使った専門家による分析手法を学びました。さらに、経営者インタビューには地元企業3社(株式会社ユーメディア様、株式会社ナナイロ様[STARRY事業]、オーダーメイドジュエリー工房リパッティ様:順不同)にご協力いただきました。

同時に開催した教職員向けのFD/SD合同研修会Special Section②には、仙台高等専門学校の先生方にご参加いただき、プログラムの運用能力を向上するための研修として、学生たちの形成的評価を実践しました。

3日間の授業を終えた参加学生からは「この授業を受け、いちばん大切だと感じたことは“論理的に考える”ことである。順序よく考えていき、時には初めに戻り、考え直す。その繰り返しをすることで自分達の描いていることの論理性をしっかりと確かめ、正しい答えに導くことが出来ると感じた」「物事をいろいろな角度で見ることが大切。この授業では私の考えていること、そして他の人の考えていること、それらは違っていて自分の考えていることが全てではないということを感じた」「企業の課題を見つけるときに、ただこの課題が必要と提案するのではなく、企業の現状を踏まえた将来像を設定し、その将来像を達成するための課題は何かという流れを踏まえて、課題を設定するという流れを知ることができた」等の感想がありました。

なお、単位互換科目の運営は、本事業で設置している各部会が役割を分担して実施しています。テーマや教育内容、プログラムの設計の検証・改善については、教育プログラム開発部会が担当し、その中で用いた評価については、地域高度人材指標開発・評価部会が開発している「地域高度人材指標」を使い、履修生の募集や単位互換の推進については、単位互換部会が主となって広報活動を行いました。さらに、FD/SD部会では、教職員を対象とした研修実施の役割を担いました。

科目の詳細等についてはこちらをご覧ください。