東北学院大学

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仙台湾/海岸エコトーンの復興を考える 第3回・フォーラム ―浜辺の生きものからのメッセージ

2012年12月11日

 東日本大震災から1年8ヵ月あまりが経過し、巨大津波で被災した仙台湾岸域では、安全・安心の確保や経済再生を実現すべく、大規模な復旧・復興工事が急ピッチで進められています。一方、ふるさとの浜辺環境の主役である多様な動植物も、著しい痛手から立ち直ろうと懸命に生き、いのちを繋ごうとしているようにみえます。
 3回目となる今回のフォーラムでは、まず、仙台湾岸域の自然環境を見つめてきた市民団体・研究者の皆さんから、「生きもの、その生活環境(ハビタット)、人間活動の現状」について報告いただきます。次に、参加者一同で、 「未来世代に伝えるべき海岸域のすがた、その実現に向けた復旧・復興事業や私たち自身の支援のあり方」について、情報や意見、アイデアを交換する予定です。減災・防災、環境保全、地域づくりに関心を持つ多くの市民が参集する本フォーラムが、今後の復興にいかに役立つか、ぜひメディア各社の取材をお願いいたします。
 

 
日 時: 20121216日(日) 13:0017:00  (開場 12:30)  参加無料・事前申込み不要
場 所: 東北学院大学土樋キャンパス 8号館・押川記念ホール
 
主 催: 「フォーラム 仙台湾/海岸エコトーンの復興を考える」実行委員会
     東北学院大学、東京情報大学
後 援: 南蒲生/砂浜海岸エコトーンモニタリングネットワーク
     蒲生を守る会 宮城植物の会 仙台湾の水鳥を守る会 日本雁を保護する会
     日本景観生態学会 日本生態学会生態系管理委員会 自然環境復元学会 
     認定NPO法人自然環境復元協会 東北学院大学災害ボランティアステーション
 
【本件に関するお問い合わせ】
東北学院大学  平吹喜彦(教養学部地域構想学科教授)
 E-mail: yhira@izcc.tohoku-gakuin.ac.jp     Tel: 022-773-3706
 
次 第

1. 開会挨拶
2. 開催趣旨説明 (13:05~13:10)
 平吹喜彦(東北学院大学)
3. 話題提供Ⅰ (13:10~14:20)
 (1) 砂浜海岸エコトーンの景観・構造・ダイナミクス
  富田瑞樹(東京情報大学)・平吹喜彦(東北学院大学)・菅野洋(宮城環境保全研究所)・
  趙憶・原慶太郎(東京情報大学)
 (2) 干潟・湿地の底生動物とその復元状況 ~蒲生干潟を中心に~
  熊谷佳二・中嶋順一(蒲生を守る会・仙台湾の水鳥を守る会)
 (3) 宮城県の沿岸部における震災後の野生植物の現状
  滝口政彦・杉山多喜子・下山祐樹(宮城植物の会)
◆ 小休憩 (14:20~14:30)
  話題提供Ⅱ (14:30~15:50) 
 (4) 砂浜海岸エコトーンの環境激変と鳥類
  a 蒲生干潟における鳥類の生息状況 上村左知子・佐場野裕(蒲生を守る会)
  b 仙台湾沿岸残存林における猛禽類の生息状況 平泉秀樹(ラムネットJ)
 (5) 砂浜海岸で生きのびた虫たちのその後
  郷右近勝夫(東北学院大学)・五十嵐由里・斎藤勝雄・高橋雄一(宮城昆虫地理研究会)
 (6) 地域復興と海岸環境修復策のあり方を考える
  宮城豊彦(東北学院大学)
4. 懇談 (ポスター・写真・パンフレット等の展示)
◆ 休憩  (15:50~16:10)
5. 討論・総括 (16:10~16:55)
   モデレーター: 原慶太郎(東京情報大学)・熊谷佳二(蒲生を守る会)
   コメンテーター: 原正利(植生学会震災復興プロジェクトチーム)・津田智(日本生態学会生態系管理委員会)
6. 閉会挨拶

連絡先
  東北学院大学 平吹喜彦 E-mail: yhira@izcc.tohoku-gakuin.ac.jp, Tel: 022-773-3706
  東京情報大学 富田瑞樹 E-mail: tomita@rsch.tuis.ac.jp, Tel: 043-236-1290

☆このフォーラムは, 私立大学戦略的研究基盤形成支援事業S1103002 (東北学院大学)・S0801024 (東京情報大学), 平成24年度震災に関わる学長研究助成金(東北学院大学), 科学研究費基盤(C) 24510332の支援を受けて実施するものである。
参照URL:  https://sites.google.com/site/ecotonesendai/
 
【本件に関するお問い合わせ】
東北学院大学  平吹喜彦(教養学部地域構想学科教授)
 E-mail: yhira@izcc.tohoku-gakuin.ac.jp     Tel: 022-773-3706
 

南蒲生/砂浜海岸エコトーンモニタリング ネットワーク

【概要】
 「南蒲生/砂浜海岸エコトーン モニタリングネットワーク」(略称:南蒲生モニタリングネットワーク)は、東日本大震災で被災した海岸エコトーン(海と陸、河川が出会う境界領域:生態系の推移帯)の自律的再生過程を調査しているグループです。
 仙台市宮城野区南蒲生(新浜地区)の海岸エコトーンに設置した浅海・汀線から水田・田園にいたる南蒲生/砂浜海岸エコトーン モニタリングサイト(略称:南蒲生モニタリングサイト)は、相互に連関する多様な生態系が内包された大面積調査区です。被災直後から手つかずの状態にあることなどから、学術的にも、社会保障にとってもかけがえのない新知見が得られると予想される、世界に類をみない貴重な場所です。
 この南蒲生モニタリングサイト(および周辺領域)を「ふるさとの自然と人(社会)の豊かさが持続しうる、未来志向の復興の源泉」として保全し、「多様な主体が寄り合う、海岸エコトーン・プラットフォーム」として開放的に利活用すべく、さまざまな活動を続けています。


【目的】
1. 立地や生物多様性に着目した「多要素・大面積・長期」モニタリングによる,砂浜海岸エコトーンの破壊と自律的再生の程度・プロセスの把握
2. モニタリング成果をもとにした「自律的再生を尊重した,多様性・多機能海岸エコトーンの創出」に向けた提案と実践の実施


【メンバー】
南蒲生モニタリングネットワークは、ふるさとの野生動植物・自然環境に精通する地元専門家と、仙台・宮城に愛着を持つ研究者から構成されています。

昆虫:郷右近勝夫・五十嵐由里・斎藤勝雄・高橋雄一
鳥類・哺乳類:杉野目斉・平泉秀樹
底生生物:鈴木孝男
植物・植生:富田瑞樹・菅野洋・平吹喜彦・原慶太郎・杉山多喜子
水・土壌環境:大八木英夫
地形・防災/減災:宮城豊彦・斎藤綾子
地形・津波堆積物:松本秀明


世話人会:平吹喜彦・鈴木孝男・原慶太郎・富田瑞樹
 
【本件に関するお問い合わせ】
東北学院大学  平吹喜彦(教養学部地域構想学科教授)
 E-mail: yhira@izcc.tohoku-gakuin.ac.jp     Tel: 022-773-3706