東北学院大学

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教養学部金菱清教授とゼミ生工藤優花さん、「呼び覚まされる霊性の震災学」で朝日新聞掲載

2016年01月20日

 東日本大震災からまもなく5年を前に、金菱清ゼミナールで一冊の本ができあがりました。『呼び覚まされる霊性の震災学』(新曜社)です。
 それに先立って朝日新聞社から本に関する取材を受け、本日20日、朝日新聞朝刊に「幽霊おって 震災の死者思う」という見出しで掲載されました。
 ゼミ生の工藤優花さんは、石巻地域で100人以上のタクシードライバーに取材をしました。震災以降、密やかに幽霊現象をリアルに体験していることがあり、それは記録やメータを切ることからも確かめられます。そして彼らに共通することは、恐怖というよりも、霊現象に対して畏敬の念をもって接していることです。そしてまた出てきてもタクシーに乗せてあげるといっています。こうした取材体験を記者に対して丁寧に応えていた工藤さんへの取材が今回の記事になりました。本書と合わせて取材の舞台裏を知る事の出来る記事をぜひご覧ください。

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<朝日新聞取材の様子>

 朝日デジタル
 http://www.asahi.com/articles/ASHDY737QHDYUNHB00B.html

 第1章:死者たちが通う街:タクシードライバーの幽霊現象
 第2章:生ける死者の記憶を抱く:追悼/教訓を侵犯する慰霊碑
 第3章:震災遺構の「当事者性」を越えて:20年間の県有化の意義
 第4章:埋め墓/詣り墓を架橋する:両墓制が導く墓守りたちの追慕
 第5章:共感の反作用:被災者の社会的孤立と平等の死
 第6章:672ご遺体の掘り起し:葬儀業者の感情管理と関係性
 第7章:津波のデッドラインに飛び込む:消防団の合理的選択
 第8章:原発避難区域で殺生し続ける:猟友会のマイナー・サブシステンス

東北学院大学震災の記録プロジェクト 金菱清(ゼミナール)編
『呼び覚まされる霊性の震災学── 3・11生と死のはざまで』

 四六判並製200頁・本体2,200円+税
 ISBN 978-4-7885-1457-7 C1036
 (新曜社刊) 平成28(2016)年1月発売 [書店販売 2月3日頃~]
 www.shin-yo-sha.co.jp/mokuroku/books/978-4-7885-1457-7.htm