東北学院大学

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東北学院創立130周年記念講演会 『自然と人間、そして科学技術』

2016年04月22日

 今年は、東北学院創立130周年の年です。来る5月14日(土)は、創立記念式典が開催されます。同日の午後からは前文化庁長官で、今年3月に退官された青柳正規東京大学名誉教授をお招きしての創立130周年記念講演会『自然と人間、そして科学技術』が開催されます。
 この度、青柳先生より、講演会の趣旨についてメッセージをいただきましたので、より多くの皆さまに聴いていただきたく来場のご案内をさせていただきます。

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 いまから2000年ほど昔に栄えたローマ帝国は、近代になると最善最強の大国と評価されるようになります。というのも当時のローマ市民の生活レベルは、イギリスやフランスで産業革命が起こり蒸気機関などが活用されるようになってようやく凌駕されたからです。人々の生活の向上に大きく貢献する科学技術は現代においてもきわめて重要な役割を担っています。
 しかし、産業革命後のロンドンが霧に包まれるようになったのは公害の影響であり、キューリ夫妻が研究した原子論はやがて広島・長崎の悲劇を生むことになります。そして現在は生命科学が急速に進歩しつつありますが、その結果として予想もしないような怪物が出現するかもしれません。というのも、すでに抗生物質が効きにくい細菌がすでに生まれつつあるので、決して可能性がないわけではありません。科学技術の発達は人類にとってたいへん重要なことですが、地球上の自然や生物としての人類といかに調和をはかるかもたいへん重要なのです。そのことを皆さんと一緒に考えてみましょう。

東京大学名誉教授
青柳正規

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プロフィール 青柳正規 (あおやぎ・まさのり)

1944年大連生まれ。古代ギリシャ・ローマ美術史研究の第一人者として、30年以上にわたり、地中海各地の遺跡を発掘調査。1967年東京大学文学部美術史学科卒業後、1969~1972年ローマ大学に留学、古代ローマ美術史・考古学を学ぶ。文学博士。東京大学文学部助手、筑波大学芸術学系講師、東京大学副学長、国立西洋美術館長を経て2013年7月文化庁長官に就任し、2016年3月に退官。東京大学名誉教授。日本学士院会員。2006年紫綬褒章。2011年NHK放送文化賞受賞。現在、日本におけるポンペイ研究の第一人者。
著作に、『皇帝たちの都ローマ』『トリマルキオの饗宴』(共に中公新書)、『ポンペイの遺産』(小学館)、ジュゼッピーナ・チェルッリ・イレッリ氏との共著に『ポンペイの壁画』(岩波書店)、糸井重里氏との共著に『ポンペイに学べ』(朝日出版社)など。

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 5月14日(土)、午後2時から、下記の要領で開催されます。当日は無料で、どなたでも入場できますので、土樋キャンパス周辺の皆さまもぜひお出でください。

東北学院創立130周年記念講演会「自然と人間、そして科学技術」

日 時:平成28年5月14日(土) 開演 14:00 ~  開場 13:30
        【入場無料】 定員300名のため先着順とさせていただきます。
場 所:東北学院大学土樋キャンパス 8号館5階 押川記念ホール
      仙台市青葉区土樋1-3-1(地下鉄南北線「五橋駅」から徒歩5分)
            ※当日は駐車場がありませんので公共交通機関をご利用ください。
主 催:学校法人東北学院 法人事務局庶務部庶務課
後 援:宮城県、宮城県教育委員会、仙台市、仙台市教育委員会、河北新報社、NHK仙台放送局、仙台放送、東北放送、東日本放送、宮城テレビ放送

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以上