東北学院大学

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文化財レスキュー活動で小学生と大学生が昔ばなしの劇を制作

2018年10月19日

 文学部歴史学科の加藤幸治ゼミナールでは、東日本大震災で被災した地域資料の文化財レスキューをきっかけとして、石巻市牡鹿地区の文化における復興に関わってきました。これまで19回の展覧会を実施し、地域のこれからを考える材料となる歴史や文化の資料を、地域のみなさんに紹介してきました。
 今年度は、石巻市鮎川小学校とのコラボで、地域の昔ばなしをもとにした手づくりの演劇を、小学3・4年生の児童6名とともに製作するワークショップを積み重ねてきました。10月13日(土)、鮎川小学校で行われた学芸会で小学生と大学生による劇「牡鹿むかしばなし~さるの人まね~」を公演しました。
 今年度企画した文化財レスキュー企画展では、昭和10年に刊行された『旅と伝説』に掲載された「牡鹿半島の昔ばなし」を紹介しました。そのなかに収録されているのが、サルが人の真似をして家のなかのいろいろな道具を使い、失敗してしまうという笑い話があります。これをもとに、小学生と大学生のチームで鮎川の老人ホーム・デイサービスで聞き書きした昔のくらしのデータをもとに肉付けし、小学校の担任の先生と大学生たちとで脚本を仕上げ、これまで小道具や舞台絵の製作、稽古を重ねてきました。
 今年は震災から8年目にあたります。地域の子どもたちや、地域住民の方々が、災害の前のくらしのイメージを持つことで、過去と現在、そして未来へと展望できるような手助けになる活動へと、文化財レスキュー活動の目的も変化しており、今年度も歴史学科の学生たちがそれに取り組んでいます。

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