東北学院大学

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コミュニティソーシャルワーカー(CSW)スキルアッププログラム「地域福祉とファンドレイジング」公開授業開催報告

2019年10月10日

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 コミュニティソーシャルワーカー(CSW)スキルアッププログラム「地域福祉とファンドレイジング」公開講座が9月28日(土)10時50分から土樋キャンパス ホーイ記念館3階H301教室において開催されました。第4回目の今回は一般の方も聴講できる公開研究会。はじめに阿部重樹地域共生推進機構長があいさつに立ち、地域住民の課題を解決する人を総称してCSWと呼び、そのスキルをアップするためにプログラムを開催して、ステークホルダーのマネージメント講師を育成する趣旨を説明しました。

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 続いて日本のファンドレイジングの第一人者である日本地域福祉ファンドレイジングネットワークCOMMET理事長の久津摩和弘氏が紹介されて登壇。行政からの公的財源が減少傾向にある昨今、コミュニティソーシャルワーカー(CSW)が活動を行うためには、ファンドレイジングの専門的な知識を理解し、多様な財源を確保して成功するための本質とスキルを吸収する必要があります。その最適任者の講師として、久津摩氏が4コマの濃密な講義を行いました。

 最初の講義のテーマは「CSWの使命とファンドレイジング」。日本は欧米よりファンドレイジングの展開がかなり遅れている現状を伝えながら、基礎的な概要を解説しました。
 公的な財源だけでは安定した運営ができなくなってきているので、どの資源を活用するかを見極め、団体へのファンを増やしていく「ファン度(ド)レイジング」を提唱。寄付の継続のための具体的なフォロー施策も紹介しました。
 第2講義は「ファンドレイジングを成功させるソーシャルインパクト志向の地域福祉活動のつくり方」というテーマで、組織のミッションを明確に伝えることの重要性を説きました。マーケティングを踏まえて、解決策の「ロジックモデル」をしっかりと作成することが肝となり、その成功例を豊富な写真を交えて解説しました。

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 「個人向けファンドレイジング」というテーマの第3講義では、寄付をする個人のターゲット層を分析して、効果の高いアプローチ方法を、豊富な成功例をあげて解き明かしました。
 第4講義は「企業向けファンドレイジング」。NPOは “施し”を受ける意識から、社会課題を解決する「社会貢献コンサルタント」へ脱皮する必要性を説き、企業とのコラボで社会貢献を行ない、販売促進にもつながったプロジェクト例を幅広く紹介しました。
 最後に「社会課題を解決することは楽しくて、カッコイイ。CSWのみなさんには街のヒーローになっていただきたい」と熱いメッセージを贈り、事例紹介が豊富でわかりやすい貴重な講義を終了しました。