東北学院大学

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2019年度大学間連携災害ボランティアシンポジウム「災害ボランティアの25年・・これまでとこれから」開催報告

2019年12月23日

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 12月14月10時50分より、土樋キャンパスの押川記念ホールにおいて、2019年度大学間連携災害ボランティアシンポジウム「災害ボランティアの25年・・これまでとこれから」が開催されました。
 開会にあたり大西晴樹学長は、阪神淡路大震災発生後のご自身の体験など191219-2_2.jpgに触れ、「ボランティアは行政の計画通りに進むものではありません。しかし、今後も発生が予測される災害への対応が求められますので、点と点を線で結ぶ作業がとても重要だと考えます。本日のシンポジウムが皆さんにとって実りある時間になることを願っています」とあいさつしました。
191219-2_3.jpg セッション1の基調講演は「災害ボランティアの25年・・これまでとこれから」と題して、兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科の室崎益輝研究科長が登壇。災害ボランティアの始まりは阪神淡路大震災ではないが、2ヶ月で約100万人を超えるボランティアが被災地に駆けつけたことが災害ボランティア元年と呼ばれるきっかけとなったこと、阪神淡路大震災以降、災害ボランティアの体制が整備されたが、ボランティアには心(被災者に寄り添う視点)・技(ボランティアとしての高い能力)・体(支援・連携・協議する体勢づくり)がより求められること、東日本大震災ではボランティア間の連携が形成されたネットワーク元年となったこと、今後もボランティアのニーズは高まっていくが、問題点も数多いことなど、日本におけるボランティアの歴史や現状を解説。最後に「ボランティアが当たり前になる文化を構築するためには、ボランティアを支える社会的システムを作らないといけない。ボランティア活動で先頭に立っている方には積極的に発言することで社会を動かしていただきたい」と締めくくりました。
 昼休憩の時間には8号館3階にて学生ボランティア名刺情報交換会が開かれ、軽食を食べながらそれぞれの活動内容などについて、終始リラックスした雰囲気の中でコミュニケーションを取る姿が見られました。
 セッション2では、桜美林大学、敬愛大学、神戸学院大学、大学コンソーシアムひょうご神戸、尚絅学院大学、高崎健康福祉大学、中央大学、東北学院大学、北星学園大学、大阪府立大学、西南学院大学、東北大学による「リレートーク」が行われ、日頃の活動や直面している課題などについての報告がありました。191219-2_4.jpg
 続くセッション3では、共働プラットホームボランティアコーディネーターの杉浦健氏がファシリテーターとなり、東北大学の藤城莉子さん、中央大学の新開千聖さん、西南学院大学の石崎祐磨さん、大阪府立大学の陣代修平さん、東北学院大学災害ボランティアステーション学生スタッフの松坂東吾さんという5名の学生をパネリストに迎えて「パネルディスカッション」が行われました。「あなたはどうしてボランティアをやるのか?」「自分たちの思いを伝えることができるのか?」などについて、それぞれの考えを述べた他、フロアの学生たちにも意見を求め、ボランティアに携わる学生たちの生の声を聞けた有意義な時間となりました。
 最後に東北学院大学災害ボランティアステーション所長の伊鹿倉正司教授が総括し、シンポジウムは閉会しました。
 また、シンポジウム終了後は災害発生時の対応についての考えや価値観を知るきっかけを目的とした「学生間ワークショップ」と、台風19号などの災害ボランティアに関して活発な意見交換を行う「大学間連携災害ボランティアネットワーク研修会」の2つの分科会が行われ、予定されていた全プログラムが終了しました。

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