「2019年度東北学院大学 大学院学位記授与式及び大学卒業証書・学位記授与式」動画公開
2020年03月30日
新型コロナウイルス感染症のリスクを回避するため、3月24日にカメイアリーナ仙台(仙台市体育館)で挙行を予定していた「東北学院大学卒業式」は、やむなく中止となりました。
卒業式を楽しみにされていた大学院修了生・大学卒業生の皆様ならびに保護者の皆様におかれましては、このたびの式典中止の判断にご理解を賜り、深く感謝申し上げます。
大学院47名、大学2553名全員が一堂に会することは叶いませんでしたが、本来の式典に代わり、3月23日に修了生・卒業生ともに代表者のみが出席するなど、規模を最小限に抑えた「2019年度東北学院大学 大学院学位記授与式及び大学卒業証書・学位記授与式」が、ラーハウザー記念東北学院礼拝堂において執り行われました。
また、23日の式典に出席できなかった学生には、24日に土樋・泉・多賀城の3キャンパスにおいて大学卒業証書・学位記授与が行われました。
3月23日の「2019年度東北学院大学大学院学位記授与式及び大学卒業証書・学位記授与式」の動画は下記からご高覧ください。
2019年度東北学院大学卒業・学位記授与式 |
3月23日(月)東北学院ラーハウザー記念礼拝堂で行われた「2019年度東北学院大学卒業・学位記授与式」の様子を全て収録。 |
【卒業式祝賀ムービー】カメイアリーナ仙台用 |
本来3月24日(火)カメイアリーナ仙台(仙台市体育館)の場内で、開式前に流す予定だったムービーを公開しましたので、こちらもぜひご高覧ください。 |
【学長告辞】(2019年度東北学院大学卒業・学位記授与式より) |
大西晴樹学長 告辞東北学院大学を卒業される2553名の皆さん、2人の博士号取得者を含む大学院を修了される47名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。またこの日を、心待ちにしてきた保護者の皆様のお喜びはいかばかりかと存じ上げます。学長として、心よりお祝い申し上げます。 新型コロナウィルス感染症の拡大により、学部卒業生、大学院修了生、保護者が一堂に会しての卒業式を挙行することができません。各自、指定された時間と場所で学位記を受け取ることになります。戦争以外の理由で卒業式が挙行できなかったのは、2011年の東日本大震災の年に次いで二度目のことです。東日本大震災の折に、余震や停電が続いていたために、卒業式を挙行して学生たちを社会に送り出してあげられませんでした。それを悔いてきましたので、今度こそはという思いから、決断をギリギリまで引き延ばしてきたのですが、またもや苦渋の決断を強いられました。 私たちは現在、大震災と肩を並べるような生命(いのち)の危険に晒されています。21世紀という科学の発展した時代にもかかわらず、人類は、危機に直面しているのです。世界は、第二次世界大戦の終結から冷戦体制崩壊までの約半世紀の間、アメリカ合衆国の覇権のもとで、朝鮮戦争やベトナム戦争の勃発にもかかわらず、民主主義と経済的自由主義により、「例外的な安定期」を迎え、発展を遂げました。なかでも、敗戦国日本は、皆さんも承知のように、製造業を土台に大きな経済発展を遂げることができたのです。ところが、冷戦体制の崩壊からの30年間は、明らかに「大きな変化と危機の時代」に直面しています。 この「地球一体化」という変化と並行して、二つの危機が進行しています。一つの危機は、温室効果ガスによる地球温暖化、気候変動です。もう一つは、今回の中国武漢発祥の新型コロナウィルスの世界的な感染爆発、パンデミックです。 全ての卒業生、大学院修了生の皆さん。皆さんが生きていく時代は、「例外的な安定期」などでは決してなく、この30年間に見られるような「大きな変化と危機の時代」です。しかしながら、危機(クライシス)は、新しい時代を創造する好機(チャンス)でもあります。東日本大震災を経験し、大震災による危機を克服する人々の姿に励まされながら勉学に努め、友情を育んできた皆さんには、人類が直面する変化と危機を克服する力があると確信しています。社会に出てから、東北学院大学での学びの成果を発揮すると共に、勉学意欲と探求心を忘れずに、この「大きな変化と危機の時代」を乗り越えて行ってください。東北学院のスクール・モットーは、LIFE LIGHT LOVEです。「大きな変化と危機の時代」だからこそ、LIFE 生命や個人の尊厳を大切にし、LIGHT 学問や科学の成果によって新しい時代を切り開き、LOVE 隣人愛をもって地域や世界に仕えていってほしいと願っています。 最後に、聖書の言葉を皆さんに贈ります。「現在の苦しみは、将来わたしたちに現わされるはずの栄光に比べると、取るに足らないとわたしは思います」(新約聖書ローマ人の信徒への手紙第8章第18節)。 2020年3月23日 |