東北学院大学

新着情報

本学卒業生の佐藤厚志さんが芥川賞を受賞しました

2023年01月19日

 本学の卒業生、佐藤厚志さんの作品『荒地の家族』(新潮社)が、1月19日に発表された第168回芥川賞(日本文学振興会主催)を受賞しました。
 佐藤さんは本学の文学部英文学科卒業後、現在は仙台市内の書店に勤務する傍ら執筆活動をしています。2017年に『蛇沼』で第49回新潮新人賞を受賞し、2020年には『境界の円居』が、本学も運営に協力する第3回仙台短編文学賞の大賞に選ばれました。
 
 今回受賞した『荒地の家族』は、舞台である宮城県の亘理町で造園業を営む男性が主人公。東日本大震災の津波で仕事道具を失った主人公が、その後に妻を病気で亡くすなど辛い経験や喪失感を抱えながらも生活していく姿を描いた作品です。
 
 佐藤さんの在学中にゼミで指導をしていた植松靖夫教授(英文学科)は、卒業後もゼミ生たちとの集まりなどで佐藤さんと度々交流を重ねてきたといい「20代半ばごろから本格的に小説を書き始めたようで、賞に応募した話なども聞いていた。(2017年の初受賞以降)着実に才能が開花する姿を見てきたので、佐藤さんの作品が今回、大変名誉ある賞に値する作品と評価されうれしい」とコメント。今後に向けては「小説という場で、佐藤さんの才能がどのように発揮され広がりをみせるのか、1作ごとに楽しみにしたい」と話しました。

 佐藤さんの今回の受賞をお祝いするとともに、今後の更なるご活躍に期待したいと思います。