東北学院大学

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【経済学科】倉田ゼミ、白井ゼミ、篠崎ゼミの学生チームが「日本学生経済ゼミナール大会」予選会で入賞

2024年11月06日

 10月20日、「第70回日本学生経済ゼミナール大会」プレゼン部門の予選が行われ、本学経済学科の倉田ゼミ、白井ゼミ、篠崎ゼミに所属する3年生の学生チーム3チームが入賞しました。入賞した3チームは、12月8日に本学で開催される本選に出場します。

 倉田ゼミの佐竹隼さん、竹内綺世さん、塚本雄也さん、蛭田珠羽さん、守屋巧さんのチームは「地方創生実現のために」というテーマで報告を行い、地域経済(1)分科会で予選1位に輝きました。
 倉田ゼミのチームは、地方の人口減少の解消策に着目。地方に人が定住するためには、地方での雇用機会が最も重要であることを示し、多額のコストを必要としないサテライトオフィスを活用した企業誘致の推進、地方自治体によるサテライトオフィス増加の取り組みおよびそのPR活動により、地方創生が実現に向かうことを提案しました。予選に向けての活動では「地方創生をテーマに掲げましたが先行研究が多く、その分自分たち独自の考えを出すのに苦労しました」といい、その分「自分たちなりのアイデアを出すことができ、それが評価されました」と振り返りました。今後、問題意識やサテライトオフィスの効果をより明確化するとともに、データの精度を高め、本選で最優秀賞を目指します。

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地域経済(1)分科会で1位に輝いた(左から)守屋巧さん、佐竹隼さん、竹内綺世さん、塚本雄也さん、蛭田珠羽さん


 白井ゼミの鈴木弘平さん、舘田佳典さん、宮腰菜瑠さんは「教育機会や奨学金返還支援政策が人口移動に与える要因分析」について報告し、地域経済(1)分科会で予選2位を獲得しました。人口流入を促進するために多くの自治体がこれらの政策を実施しているが、個々人の移住意思には影響を与えるものの、地域全体の流入増加には十分な効果がないことを示しました。
 取り組みは比較的早かったものの「話の展開が上手くまとめられなかったり、思ったような分析結果が得られず不安でいっぱい」だったそう。他チームの発表を聞いて「上位にいけるとは思っていませんでした」と当時の心境を話す白井ゼミチームですが、結果は2位に。「本選では対象を変えて分析をし、新しい政策の提案も盛り込みたいです」と意気込み、「最優秀賞を目指します」と前を見据えていました。

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地域経済(1)分科会で2位を獲得した(左から)鈴木弘平さん、舘田佳典さん、宮腰菜瑠さん


 都市が無秩序に拡大していく「スプロール現象」を題材に、「最適なスプロール化達成のための防災税の提案」としてまとめ報告したのは篠崎ゼミの紺野智史さん、齋藤由宇さん、箱石大悟さん。地域経済(2)分科会で予選2位に入賞しました。チームは、モータリゼーションにより都市の外延が生じすぎたために、沿岸部が脆弱になっているという理論仮説に基づき、沿岸部の都市に固定資産税を課すことで人口移動を促し、都市規模をコントロールできることを理論や実証的観点から示しました。
 テーマ決めに難航し、本格的に取り組んだのは提出締め切りの約1か月前。厳しいスケジュールの中でバイトも休み、文字通り身を削っての作業でしたが「限られた時間の中でチームのメンバーを信じてベストを尽くせました」と充実感をのぞかせました。プレゼンテーションでは話の展開もさることながら、最初のインパクトや自分たちの熱意を伝えるといった点にも注力したそう。「先行研究をより深めて、自分たちの研究の社会的意義を強調していきたい」と語る篠崎ゼミチーム。今後の課題は多いそうですが、一つ一つ着実にクリアして本選に挑みます。

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地域経済(2)分科会で2位に入賞した(左から)紺野智史さん、齋藤由宇さん、箱石大悟さん


 この大会は全国の経済学部・経営学部・商学部の学生が例年1,500人以上参加する、日本で最大規模の学術大会です。今年度のプレゼン部門予選には85チームが参加し、9の分科会に分かれてプレゼンテーションを行いました。大会の参加に当たって経済学科では、入賞した3つのゼミが合同でディスカッションを行うなど、日ごろの研究成果が伝わるよう十分に準備を重ね予選に臨み、このような熱心な取り組みが今回の受賞につながりました。