起業家スピリッツが目覚める「五橋インパクト Demo Day」を開催しました
2026年04月21日
3月14日、土樋キャンパス8号館5階ホールにおいて、「五橋インパクト Demo Day ―伝統と革新が紡ぐ新たな鼓動―」を開催しました。
開会にあたり、本学副学長の中沢正利が挨拶し、本学の理念「LIFE LIGHT LOVE」を基盤に、若い世代から起業マインドを醸成する重要性とスタートアップへの期待について述べました。
女川の課題解決から、日本を変え、世界を変える挑戦!
基調講演には、一般社団法人VENTURE FOR JAPAN代表理事の小松洋介氏(本学文学部史学科出身)が登壇しました。学生時代にフットサルチームを立ち上げ、競技と仕事の両立を模索した経験や、ビジネスの基礎を学ぶために株式会社リクルートへ入社した経緯など、自身のキャリア形成について語りました。
同社在職中は仙台に配属され、営業職として実績を重ねる一方、人生の転機となる出来事を経て、自身の進路や価値観を見つめ直すこととなりました。その後、東日本大震災を経て「何をするか」ではなく「どうありたいか」を軸に生き方を再定義し、2011年9月に退職。以降、被災地に足を運び、現場に根ざした活動に取り組みました。
宮城県女川町では、地域の課題解決に主体的に関わり、宿泊施設の整備や起業支援などに従事。NPO法人「アスヘノキボウ」の設立に携わり、「女川の社会課題解決から日本、世界を良くする」という理念のもと活動を展開しました。人口減少や高齢化など、地域で顕在化する課題が日本や世界にも共通するものであることを見出し、事業の発展につなげました。
その後は海外視察や国際的なネットワーク構築を進め、事業の多角化と人材育成に注力。2022年11月には一般社団法人VENTURE FOR JAPANを設立し、起業志向の若者を成長企業に送り出す独自の人材育成プログラムを開始しました。若者のキャリア不全(就活と起業の二項対立)と地方の成長企業の人材不足という課題の解決を両立する取り組みとして、全国へ展開しています。
講演の締めくくりでは、「自分の頭で考えて、意思決定をして、自分の人生を生きる。そんな若者を増やしていきたい」と述べ、目の前の課題に全力で取り組むことの重要性について力強いメッセージが送られました。
6名の学生によるビジネスピッチ
休憩を挟み、教員2名および学生6名によるビジネスプランピッチを実施しました。各登壇者がそれぞれの視点から社会課題の解決や新たな価値創出に向けた提案を行いました。
経済学部の黒阪健吾准教授は、農地分散の課題に対し、マッチング理論を応用したWebアプリによる耕作権交換の仕組みを提案し、農業効率の向上と所得改善の可能性を示しました。
工学部の呉国紅教授は、再生可能エネルギーの普及に伴う電圧変動を抑制する小型機器の開発について説明し、社会インフラとしての展開可能性を紹介しました。
学生による発表では、SNS利用の自己管理を支援するアプリや大学生限定フリーマーケットの構想、スポーツ観戦時の感情共有を基盤とした新たな交流プラットフォーム、高齢者の見守り機能を兼ねた宅配サービスなど、日常生活や地域課題に着目した多様なビジネスアイデアが提示されました。いずれも社会課題への関心と実践的な視点がうかがえる発表となりました。
審査は、中沢正利氏(本学 副学長)、高橋秀志氏(東北大学 特任教授)、酒井宏二氏(仙台市経済局スタートアップ支援課 課長)、浜出理加氏(株式会社グリーディー 代表取締役)、小松洋介氏(一般社団法人VENTURE FOR JAPAN 代表理事)の5名の審査員が務め、各発表に対して講評と助言が行われました。
その結果、以下のとおり各賞が決定しました。
■最優秀賞:佐藤殊菜さん(経営学部経営学科2年)
地域に寄り添う弁当宅配事業の提案において、見守り機能を組み合わせた社会性と事業性の両立が評価されました。
■優秀賞:原田夢叶さん(国際学部国際教養学科3年)
「応援」を軸に人と社会をつなぐビジネスの視点が、独自性と共感性の高さとして評価されました。
■オーディエンス賞:上舘要さん(国際学部国際教養学科3年)
大学生限定フリーマーケットの構想が、身近な課題に着目した実現可能性の高さから支持を集めました。
講評では、学生の着眼点や社会性の高さが評価されるとともに、事業化に向けた実現可能性や継続的なブラッシュアップの重要性について指摘がありました。
本イベントを通じて、学生・教員・地域が連携し、新たな価値創出に向けた機運が一層高まりました。今後のさらなる発展と、本学における起業人材育成の一層の進展が期待されます。
【関連ページ】
一般社団法人VENTURE FOR JAPAN
NPO法人アスヘノキボウ
東北学院大学 五橋インパクト Demo Day