東北学院大学

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【国際教養学科】2026年度 第2回講演会「監視国家の夢と現実―コロナ後の中国政治を考える」が開催されました

2026年08月05日

 7月30日、国際学部国際教養学科主催による講演会が開催されました。講師には久留米大学法学部の橋本誠浩准教授を迎え、「監視国家の夢と現実――コロナ後の中国政治を考える」と題する講演をいただきました。

 橋本先生の専門は現代中国研究であり、なかでも中国の都市居住区(社区)管理の現場調査を長年にわたって重ねられてきました。今回の報告は、その現地調査の経験に基づくものです。

 講演の内容は多岐にわたりましたが、その核心は世間一般が抱く「監視国家」イメージの修正にありました。講演では、全体を貫く問いを「独裁の現場でどのように命令行使がなされているのか」に置き、その命令が必ずしも貫徹されていない事例をいくつか紹介されました。取り上げられたのは、福祉政策の事例、ゼロコロナ政策下における都市居住区および住民の管理、毛沢東時代に由来する政治動員の事例、反日ナショナリズム政策の実像などです。

 総じて言えば、講演では次の二点が指摘されました。第一に、上から降りてくる監視命令に対して現場では、外部の視察者や上級機関にきちんと監視を実施していることをアピールするための様々な演出が行われていること、です。第二に、上層部の政治方針や監視命令が一般社会とは無関係なところで展開されている側面があること、です。現場での観察を踏まえ、橋本先生は、監視の徹底が独特な官僚組織の論理によって必ずしも実現されているわけではない中国では、新たな科学技術や党組織制度による監視方法が今後も模索されるだろうと述べていました。

 講演会には本学学生のほか、一般参加者など様々な方が参加しました。アンケート回収分だけでも、本学学生43名、卒業生2名、高校生2名、一般参加者35名という構成でした。また講演会終了後、講演者は海外留学を控える学生などからの質問攻めに遭い、その後1時間近くその応答に追われる一幕もありました。

文責・三須

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