学術講演会が開催されました
2022年05月30日
酒匂先生ご講演 |
2022年5月26日(木)、若葉映える晴天に恵まれた中、九州大学名誉教授である酒匂一郎先生をお迎えして、第26回学術講演会が開催されました。本来は会場にお越しいただきたかったのですが、コロナ禍ということもあり、オンラインの画面越しにご講演いただきました。
「法と自由意志」というタイトルの本講演は、私の拙い言葉でまとめさせていただくならば、自然科学の発展の中で、自由意志の存在に対する疑問を提起する「決定論」が絶えず人間の「自由意志」への問い直しを迫っているさまが詳しく紹介されたものでした。他方で、自由意志を前提とする「規範的予期」の考え方や、現在のウクライナ危機に対するその含意が論じられ、「自由意志」に関する理論と現実が交差する言論空間でもありました。人間の「自由意志」が法の究極の目的である「人間の尊厳」の基盤であるとするならば、人間の「自由意志」を、今まさに再確認する必要性が日に日に高まっているのだろうと改めて認識する機会となりました。
酒匂先生におかれましては、ご研究の深い洞察を惜しみなくお話し下さり、我々講演会参加者に涼風のように知的刺激を喚起していただきました。厚く御礼申し上げます。
コロナ禍を理由として3年ぶりの開催だった本講演会では、学術講演会に毎回参加してくださる歴代の参加者の方々のお元気な姿を拝見することもでき、久々の邂逅を愉しむことができました。
参加者の方々におかれましては、コロナ禍の制約の多い開催であったのにもかかわらず、おおよそ40名もの方々に会場にお越しいただき、活発なご質問をいただいたことに心より感謝申し上げます。
酒匂先生と司会の辻田先生 |
陶久先生による酒匂先生のご紹介 |
法学政治学研究所所長冨田先生による |
2022年5月27日
法学部教員