東北学院大学

工学部 機械知能工学科

学科の特色

手を動かし機械工学の根幹を習得

ものづくりのベースとなる機械の知識と、最新のコンピューター制御の基盤教育を行います。「実体のある機械」を動かすための学びを深め、ものづくりの魅力を大いに感じられる分野です。現代ではほとんどの製図をコンピューターで行いますが、本科では設計から製図までを手描きでやり遂げるプロセスを重視。目的や用途に合った設計と、設計の意図を的確に反映した製図ができるスキルを身につけます。機械工学の根幹を習得することで汎用力や応用力が養われ、幅広い職業選択が可能になります。

現代社会を支える「動く道具」を原理からつくるところまで幅広く

機械は「動く道具」です。自動車やロボットはもちろん、家電や空調、建物の設備など日常を支え、またそれを生み出す生産にも活躍します。今日の機械の大半はコンピュータ・ソフトウエア・エレクトロニクスと融合した広範囲な複合技術の上に成り立ち、本学科ではこのような機械を理解し・つくり・運用するために必要な知識経験を得られる、基礎から専門まで、さらに各専門の総合による実目的に直結する分野までの教育を、頭と手で触れられる形で提供します。また、「プラン」による科目選択のアドバイスが興味関心に基づいた学びをガイドします。

ピックアップ研究室

人体の構造・機能×機械工学を開拓

バイオメカニクス研究室では、聴覚器官メカニクスを解明し医療・福祉、スポーツ分野に活かす国内でも数少ない研究を行っています。医療・福祉分野では、従来困難とされた新生児の聴覚スクリーニング検査を可能にする装置を開発、耳疾患の早期発見につなげます。

スポーツ分野では、コンタクトスポーツで頭部に繰り返し受ける衝撃と難聴の関係性を解き明かし、衝撃を緩和するサポーターの開発を行っています。人体の構造・機能の解明と機械工学を掛け合わせる研究は、今後一層注目されます。

振動利用(利振)の可能性を探る電磁振動アクチュエータの開発

効率的で多様な動きのできる振動型の電磁アクチュエータを開発する矢口博之教授の研究室。ユニークなのは、通常は低減・制御されがちな「振動」を有効利用する「利振」という逆転の発想。この技術を応用し、揺動運動を推進源に変換することで、小型・軽量かつ高効率なアクチュエータが実現できました。センサーやカメラを搭載したモーター型の小型アクチュエータによって老朽化したビルや橋脚、配管の構造検査の簡易化や、各種ポンプへの活用も期待されます。さらなる技術発展と社会実装をめざして、学生とともに電磁振動による動作原理の確立に取り組んでいます。


「ロボットを作りたい! 動かしたい!」
その情熱に性別は関係ない

3年 佐藤 美咲さん
(宮城県/仙台南高等学校出身)

中学生時代に見たロボット展示会で最新技術を目の当たりにし、「いつか自分で設計したい!」と夢見て、今本学科にいます。高校は普通科だったので不安でしたが、授業を丁寧に進めてくださり無理なくついていけました。研究室はまだ決まっていませんが、ロボットの開発や制御の仕組みに関心があります。将来性を感じるのは、福祉・介護業界での活用。視覚障がい者の歩行サポートや、高齢者施設などで介護者の負担を軽減するアシストスーツなど、ロボットにできることはたくさんあるし今後ますます増えると思います。

本学科は男性が多いですが、女性であるデメリットは感じません。製図に求められる器用さや緻密さはむしろ有利に感じることもあるし、実際に業界では女性の活躍が広まっています。ものづくりが好きな人、性別は関係ないと思うので、ぜひチャレンジしてください。

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