東北学院大学

国際学部学部案内

出張講義

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国際教養学科

担当教員名 講義タイトル 講義概要
三須 拓也 国際政治の基本問題 21世紀に入り米国の力の衰退が語られています。米国の覇権の衰退と再編の動きは、今後の世界にどのような影響を与えるのでしょうか。米中摩擦の激化や日本の防衛費の増大などはその帰結です。講義では過去の覇権の歴史をさかのぼり、今後の世界を展望します。
身近な問題から考える国際政治経済 ラーメンはなぜ世界で人気があるのか。日本のメディアはなぜ「韓流」を取り上げるのか。LCC(格安航空会社)はなぜやすいのか。アメリカ人にはなぜ肥満が多いのか。これらの全ての問題に政治経済の影響が及んでいます。講義では身近な問題と国際政治経済の関係について考えます。
松谷 基和 朝鮮半島と日本 日本と朝鮮半島には歴史的・文化的に深い関係があります。目の前の政治的・外交的問題に限らず、幅広い視点から両国関係や朝鮮半島をめぐる国際関係について考えます。
東アジアとキリスト教 一般的にキリスト教は西洋の宗教というイメージがありますが、東アジア各国にも浸透し、日本、中国、韓国など諸国において独自の歴史を持ち、今日もなお活動を展開しています。こうした東アジアにおけるキリスト教の歴史的展開や各国・地域における特徴を比較的に検討します。
城山 拓也 中国語に触れてみよう 中国語に興味はありませんか?中国語は中国だけでなく、台湾、シンガポール、そして世界各地のチャイナタウンなど、広範囲で使われている言葉です。本講義では、実際に中国語を話してみながら、幅広く、そして奥深い中国、中華圏の文化に、ほんの少し触れてみましょう。
日本人の知らない中国人の精神世界
~「武侠」(ぶきょう)の魅力~
中国の小説、ドラマ、ゲームには「武侠」という超人気ジャンルがあります。日本の時代劇に似ていますが、一味も二味も違います。言うなれば中華風ファンタジーでしょうか。本講義では、そんな「武侠」の紹介を通じて、日本人の知らない現代中国人の精神世界を覗いてみます。
金 亨貞 韓国語の文字、ハングルについて 「ハングル」と呼ばれる韓国語の文字は、15世紀中頃人工的に作られたものです。アルファベットと同様、子音字と母音字があり、積み木のようにそれらを組み合わせて文字を作ります。一見みると記号のように見えて馴染み難い印象を与えますが、その文字の歴史がわかると覚えやすくなるので、ハングルが作られた経緯や文字体系の原理について少し紹介します。
ことばの多様性
~韓国語と日本語の比較
一般に韓国語は、日本語を母語とする人たちにとって学びやすい言語と言われています。しかし、本当にそうでしょうか。「語順がほぼ同じ、助詞がある、漢字語が多い」など、形態文法の面では共通点がありますが、文字と音韻の体系は全く違います。また、同じ漢字語でも表す意味の範囲やニュアンスが異なることも少なくありません。本講義では「Korean」という言語を題材にして、日本語との共通点と相違点を説明しながら、ことばの多様性について考えてみます。
古川 弘子 「スマートフォン」をどう訳す?
~翻訳学と異文化理解
「翻訳」と聞くと、英語から日本語への翻訳などを思い浮かべるかもしれません。でも大学で学ぶ「翻訳学」では、同じ言語間、例えば日本語の言葉を別の日本語表現に変えることも「翻訳」と考えます。
では、「スマートフォン」という単語を3歳児に向けて訳すとしたら、どうしますか? 日本語もスマホも身近だから、簡単そうですよね。ところが、いざ訳すとなると難しいのです。理由は、自分の常識と相手の常識が違うから。「スマートフォン」って、いったい何?その特徴をどう伝えればいいの?実際に訳を作りながら、翻訳するときに大切なことを一緒に考えていきます。
女性はどう訳されてきた?
~翻訳とジェンダー
物語に登場する女性の言葉が日本語に訳されると、女らしさが強調される傾向があります。例えば‘That’s amazing.’が「すばらしいわ」、‘Shitty, thanks.’は「元気じゃないのよ」と訳されるように、英語では女らしくも男らしくもないセリフが、なぜか急に女らしくなるのです。
この講義では、「女性はどう訳されてきた?」、「なぜそんな風に訳されるの?」、「日本語の物語と日本語に翻訳された物語では、どう違う?」、「児童文学と大人向けの文学では、違いがあるの?」「翻訳者の性別は、物語の言葉づかいに影響するの?」などの疑問について、研究データを紹介しながら一緒に考えていきます。
沓掛 沙弥香 世界諸英語と国際英語論
~異文化コミュニケーションのための英語へ
国際英語論は、英語が世界各地の言語や文化の影響を受けて発展し、多様化していくことを肯定的にとらえる考え方を基盤とします。例えば、「同じ言語を話せばコミュニケーションが取れる」わけではありません。コミュニケーションは、どの言語で行われようとも、相手の行動をその文化的背景から理解しようと努力し、相手に対して自分の行為を合理的に説明する双方向の営みによって可能になります。本講義では、そういう「異文化コミュニケーション」を可能にするためのツールとしての英語とはどういうものかについて、私たちの中にある「英語」のイメージや思い込みを見つめなおしながら、考えてみます。
タンザニアの言語政策から日本の未来を考える 東アフリカのタンザニアという国では、中学校以上の教育教授用言語は英語です。最近、大学や一般社会でこう話すと、「タンザニアは進んでいる!」という反応が返ってきます。日本でも将来的に教授用言語を英語にしていくべきだろうという考え方が強くなっていることがうかがえます。しかし、それは本当に目指すべき状況と言えるものなのでしょうか。私たちはそこに、本当に具体的な現実をイメージできているでしょうか。本講義では、まずタンザニアの言語政策の背景や実際の状況を知り、そのうえで、日本の言語政策の今後について考えてみます。
李 承赫 地球のグローバル化と英語 世界中の人々が地球のグローバル化という新しい現実に直面しています。違う文化的背景を持つ人々が同じ社会のなかで共生するためにはどういう工夫が必要なのでしょうか。また、伝統文化をグローバル化の中でバランスよく維持することは可能でしょうか。この講義では、英語や他の外国語を学ぶことがどのように役に立つのかについて説明します。
グローバルな人材になるために
~多文化・異文化への理解力
グローバルな人材になるためには英語や他の外国語能力が必須とされています。しかし、外国語能力以上に必要なのは、自分の国では当然とされる文化や行動パターンが他国では必ずしもそうではないかもしれないという認識です。自分の常識から他国を判断するのでなく、多文化・異文化の人たちと先入観やステレオタイプを避けながら交流するために必要な工夫は何なのか、また自分が持っている特定の外国に対するイメージは正しいのか、というふうな疑問に如何に答えればいいのかについて話します。
房 賢嬉 日本語のしくみ みなさんは次のようなことを不思議に思ったことがありますか?地下鉄の「連坊(Rembo)駅」と「仙台(Sendai)駅」の「ん」のローマ字表記が異なるのはどうしてなの?「ころころ」と「ごろごろ」は濁点の有無で印象が変わるけど、どうしてなの?「妹はけがをしたので、学校を休みます」と「妹がけがをしたので、学校を休みます」は1文字違いなのにどうして意味が変わってしまうの?みなさんはいつの間にか日本語を自然に身につけ、無意識に使いこなしていますが、実はある規則性に基づいて日本語を話したり、書いたりしているのです。本講義では日本語に関する身近な例を取り上げながら、日本語の仕組みを一緒に探究していきます。