東北学院大学

新着情報

2011年度 経営学部「おもてなしの経営学」開講 シリーズ① 鳴子温泉 名湯の宿 鳴子ホテル 高橋弘美 女将

2011年11月11日

 2011年度 経営学部「おもてなしの経営学」が開講しました。「おもてなしの経営学」は9月中旬から講義が始まり、当初の1ヵ月半は経営学教員による事前講義がおこなわれ、11月からは宮城の旅館の女将による実践編がはじまりました。

11月10日(木)の第1回目の講義に登壇いただいたのは、鳴子ホテルの高橋弘美女将です。

111111-1.jpg

今年度の共通テーマは「震災下のおもてなしの心」。

 高橋女将からは、震災当日からの鳴子ホテルの取り組みを、当時のホテル内の写真などを交えてお話いただきました。まず、宿泊客や従業員の安全確保にはじまり、ライフラインそして食料が不足するなかでの宿泊客へのサービス対応、そして宿泊客の帰路の確保などについて、当時の様子をありのままに説明いただきました。さらに、その後の南三陸町からの避難者の受け入れ、全国から寄せられた支援物資や励ましの手紙、復興イベントの企画運営、そして一般の宿泊客を受け入れるための準備やDMによる営業活動などに話がおよびました。
 現在、鳴子ホテルは施設面、サービス面で全面復旧を果たしており、施設の稼働率も9割まで回復しているそうです。また、震災時の宿泊客がお世話になったお礼にと夏休みに宿泊したり、受け入れていた被災者がこれまた一般客として宿泊しにきてくれたりと、まさに震災時の苦しい状況のなかでの誠心誠意のおもてなしが新規顧客や固定客の獲得につながったという事例を紹介いただきました。
 最後に、高橋女将からは、学生諸君へのメッセージとして、日頃から人とのつながりを育むこと、そして自らが厳しい状況にあっても他者(例えば宿泊客、被災者)に対して熱意、誠意、創意をもって接することの重要性を伝えていただきました。

111111-2.jpg