東北学院大学

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復活と創造 東北の地域力④ 東北の未来を真剣に考えるシンポジウム「守りたい 東北の大地」開催

2013年06月12日

  東北学院大学と河北新報社が連携して行っているシリーズ企画「復活と創造 東北の地域力」が、6月8日に土樋キャンパス押川記念ホールで開催されました。
 第4回を迎えた今回は「守りたい 東北の大地」と題し、東北における再生の行方や東北の資源をどう活かすべきかなど、東北はもとより日本の今後や人の生き方の今後について、会場に訪れた参加者とともに展望しました。
 第一部は、立正大学名誉教授・環境問題評論家である富山和子氏を招き「水と緑の国、日本」というテーマによる基調講演でスタート。富山氏は、水を作るためには土が必要であり、土は森林によって守られており、草木は水によって潤うという自然界の理(ことわり)について。地球環境問題における世界の合言葉「持続可能な開発」を私たちの先祖は当たり前にやってきたこと。そして、農業の大切さを広く伝えるために1990年版から制作に携わっている「日本の米カレンダー」の話などについて述べました。     130612-1_1.jpg また、第二部の「土を活かして復興へ」と題したシンポジウムでは、パネリストとして引き続き富山氏と民俗研究家の結城登美雄氏、コーディネーターとして本学教養学部長の佐久間政広教授を交えての鼎談が行われました。原発問題で大きな被害を受けている農民の方々が、私たちの生活と深く関わる土を作っているのに、実は労働賃金が安価であること。生活が苦しいのに、生き物(動植物)の成長する姿に魅了されて農業を辞められない農民の話。米も魚も人が手を加えないと私たちの口に入らないのだから、そうした状況を考えてこの先の復興をしっかり推進していかなければならないなど、さまざまな意見が交わされました。
 本学では、大切なふるさとである東北の地域力向上に少しでも貢献できる場を、これからも継続して提供していく予定です。

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