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東北学院大学東北文化研究所 公開学術講演会「鮎川における地域文化としての捕鯨」開催のご案内(8/1開催)

2014年07月23日

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概要

 鮎川の歴史は華やかな捕鯨の歴史でもあり、同時に捕鯨産業の衰勢に翻弄される歴史でもあった。捕鯨産業の衰退が決定的になったのが「商業捕鯨の全面中止 (モラトリアム)」であり、1987年の漁期を最後に、鮎川を含む日本の大型鯨類を対象とする商業捕鯨は中止となった。その当時、鮎川には戸羽捕鯨、星洋 捕鯨、日本近海という3つの小型沿岸捕鯨会社があり、網走、和田浦、太地と並んで「捕鯨の町」として知られていた。モラトリアムを期に大規模な捕鯨会社が 捕鯨業から撤退している中で、小型沿岸捕鯨会社はミンク鯨の捕獲枠を失いながらも、操業の合理化を行いつつ、現在に至っている。
 鮎川における小型沿岸捕鯨の特徴は、この種の捕鯨業が地域に深く根ざした産業であり、そこに住む人にとって誇るべき地域文化の基礎をなしている事である。 鯨は欠かせない食料資源であり、また鯨の捕獲、解体、流通、消費に至る一連の活動は、地域の人々の日々の生活と切り離す事が出来ない。本講演では、 1987年から1996年にかけて行われた文化人類学調査を中心に、鮎川における小型沿岸捕鯨業の社会・文化的重要性について報告する。

開催日

 平成26年8月1日(金)午後6時から8時

会場

 東北学院大学土樋キャンパス8号館 押川記念ホール 入場無料

講師

 北海学園大学教授 岩崎まさみ氏

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講師プロフィール
専門は文化人類学、特に海洋資源利用とその管理、先住民族研究等、博士(文化人類学)。
著書に『人間と環境と文化』清水弘文堂書店(2005年)ほかがある。

プログラム

 18時00分 開会・学生による鮎川での活動紹介
 18時15分 講演会「鮎川における地域文化としての捕鯨」
 20時00分 閉会

関連イベント

ミニ展示「被災した鮎川収蔵庫の民俗資料の保全活動
 当日、会場ロビーでは現在本学歴史学科の学生によって保全作業が行われている、被災した鮎川収蔵庫の民具を展示します。
 クリーニングや脱塩作業、資料台帳作成など、現在進行形の文化財レスキューについて紹介します。

主催:東北学院大学東北文化研究所

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東北学院大学 総務部研究機関事務課
〒980-8511 宮城県仙台市青葉区土樋一丁目3-1
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