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~東北の被災地へ"関学生と関学復興研が動画で届ける寄付講座"~ 「阪神・淡路大震災20年 震災バネがつくった私の人生」 連続13回講座【会場決定】

2014年12月17日

趣旨

「震災バネ」という言葉がある。「ポスト・トラウマティック・グロース」「逆境の効用」という用語も東日本大震災のあと注目され始めた。いずれも、被災という辛い体験でくじけるのではなく、逆にこの逆境を糧にして人として成長し、新しい災害文化を形成していくことを意味するのだという。震災バネ、もしくは復興バネという造語は、1995年の阪神・淡路大震災で生まれ、2004年の新潟県中越地震で市民権を得た。一方、ポスト・トラウマティック・グロース(心的外傷後の成長:PTG=Posttraumatic Growth)という概念は、米・ノースカロライナ大学シャーロット校心理学部教授のリチャード・テデスキ博士らが中心となって過去20年間にわたって研究されてきた、いわゆるポジティブ心理学の用語だが、2011年の大震災以降、注目されるようになった。また、「逆境の効用」という言葉は、米国の心理学者ジョナサン・ハイトが著書「しあわせ仮説」の中で使っている。いずれにせよ、ともすれば「負のスパイラル」のみに注目がいく被災体験をポジティブに捉え、前向きに生きる人たちにスポットをあてようとの考え方だ。もちろん、復興のステージから退場を余儀なくされている多くの人たちを再起のスタート台に戻す法制度の政策化や支援のための社会システムの構築こそが基本だが、一方で、どのような要素が働けば震災バネが起動するのかという心理構造面での追究も欠かせない。そこで、災害復興制度研究所は、阪神・淡路大震災20年の2015年に向け、授業と研究所恒例の復興・減災フォーラム(2015年1月10日、11、12日)を通じて学生に「くじけない人生の尊さ」を学ばせる一方、動画配信によって、東北の人たちに、未曾有の苦しみをバネに新たな「みちのく」をつくる未来へのヒントを提示していきたい。

プログラム内容

原則、2校時(10:50~12:20)の開催となります。

  開催日・場所 講師 所属 演題(仮)/内容
1 10/11(土)
512教室
☆室﨑益輝 関学復興研顧問、前所長、神戸大学名誉教授 震災バネ
震災バネとは。被災者は被災に落ち込んでいるばかりではない。被災とバネに新たな災害文化を築き、被災地責任を果たしている。
2 10/25(土)
512教室
貝原 俊民 元兵庫県知事 創造的復興/国民的総合安心システム
阪神・淡路大震災当時の兵庫県知事で、創造的復興を提唱、被災者生活再建支援法の成立に向け、国民運動の先頭に立った。
3 11/1(土)
512教室
稲村 和美 尼崎市長 学生ボランティア
神戸大学法学部在学中に兵庫県南部地震に遭遇、避難所で被災者支援のボランティアに取り組む。同年、「神戸大学総合ボランティアセンター」を設立し、初代代表に就任した。証券会社勤務を経て、兵庫県議2期。
4 11/8(土)
512教室
草島 進一 山形県会議員 神戸元気村
現在、山形県議会議員。阪神・淡路大震災のあと、ボランティア団体神戸元気村の主要メンバーとして活躍した。
5 11/15(土)
512教室
☆高橋征仁 山口大学教授 PTG(ポストトラウマティックグロー)
震災バネをPTG、リジリエンスから解説。
6 11/22(土)
512教室
村井 雅清 被災地NGO協働センター代表/CODE海外災害援助市民センター 事務局長 不良ボランティア
高校を卒業後、神戸の港湾に8年間就業した後、震災発生まで長田のケミカル業界に従事。震災後「ちびくろ救援ぐるうぷ」事務局長(のち代表)として、 「たったひとりの命・くらし」を見つめる救援活動に取り組む一方、「阪神・淡路大震災『仮設』支援NGO連絡会」(現:被災地NGO協働センター)の代表 となり、現在にいたる。
7 11/29(土)
512教室
室﨑益輝 関学復興研顧問、前所長、神戸大学名誉教授 災害看護
 
8 12/6(土)
512教室
中村 順子 認定NPO法人
コミュニティ・サポートセンター神戸 理事長
コミュニティづくり
阪神・淡路大震災を契機に生まれたボランティアグループ 東灘地域助け合いネットワーク(現.NPO法人東灘地域助け合いネットワーク)の創始者。同ネットワークを母体に 「自立と共生」に基づくコミュニティづくりを支援するサポートセンターとして 1996年10月にCS神戸をつくった。震災前は総合商社や広告代理店のOL。
9 12/13(土)
512教室
中川 智子 宝塚市長 被災者生活再建支援法
普通の主婦から、市民運動家、日本とインドネシア交流の架け橋となる「乾燥糸コンニャク販売会社の創設者」。そして震災を機に土井たか子氏に見いだされ、衆議院議員に。被災者生活再建支援法の実現に尽力。現在、宝塚市長
10 12/20(土)
512教室
☆宮本 匠 京都大学防災研究所 研究員 復興曲線
被災後の一人ひとりの人生を復興曲線で表し、平均的復興曲線のまやかし・危険性に警鐘を鳴らした。
11 12/22(月)
512教室
野崎 隆一 NPO法人
神戸まちづくり研究所 事務局長
/建築士
協働による地域再生
1943年生まれ。一級建築士。東急不動産、ZOOM計画工房などを経て1996年(株)遊空間工房代表取締役に就任。阪神大震災の被災地で、住民主体の 復興を掲げて、住宅再建や復興まちづくりに携わる。復興活動でつながった仲間と2000年NPO法人神戸まちづくり研究所を設立。ひょうご市民活動協議会 (HYOGON)代表。
12 12/27(土)
512教室
齋藤 富雄 公益財団法人
兵庫県国際交流協会 理事長
防災
秘書課長、知事公室次長、西播磨県民局長、全国初の防災監、出納長を経て、副知事を務める。現在は若者に防災の心構えを説いて講演活動を続ける。
13 1/10(土)
512教室
☆山中茂樹 関西学院大学災害復興制度研究所 主任研究員 復興事始め
朝日新聞神戸支局次長のとき、阪神・淡路大震災に遭遇。これを機に震災・防災担当の編集委員に転じ、震災10年にあたる2005年4月、朝日新聞社に在籍したまま関西学院大学の災害復興制度研究所創設に参加、主任研究員に就任した。

☆印の先生方は、PTGや震災バネ、復興曲線についての講義です。なお、内容欄やプロフィルについて詳細を触れられる場合や転載を希望される場合は、それぞれ各個人や所属機関・団体にご確認ください。

会場

東北学院大学 土樋キャンパス 5号館1階 512教室

定員

100名

申込方法

WEBまたは、メールでお申込みください。(途中からの参加でも構いません)
※10回以上参加された方には、修了証をお渡しいたします。

この講座の日程はすべて終了しました。

主催

関西学院大学 災害復興制度研究所、東北学院大学 地域共生推進機構

お問い合わせ

東北学院大学 地域共生推進機構 TEL.022-264-6562
または、東北学院大学 学長室事務課 TEL.022-264-6424
(受付時間:月~金 9時~17時/土 9時~12時30分)
このページの内容に関するお問い合わせ
東北学院大学 学長室事務課
〒980-8511 宮城県仙台市青葉区土樋一丁目3-1
TEL.022-264-6424 FAX.022-264-6364
E-mail:ck@staff.tohoku-gakuin.ac.jp