東北学院大学

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喜多方市「灰塚山古墳」第8次調査終了に伴う現地説明会開催

2017年09月21日

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 9月17日、文学部歴史学科辻秀人教授とゼミナール生が中心となって取り組んできた福島県喜多方市の灰塚山古墳の発掘調査について、大方の調査終了に伴う成果を報告する説明会が、午前10時より現地で行われました。
 地元の方々を中心とした約300名の見学者が集まる中、これまでの調査で灰塚山古墳は古墳時代中期となる5世紀頃に築かれた前方後円墳で、第一主体部から数多くの副葬品が出土したこと。そして、2017年夏から進められてきた調査では、第二主体部に埋葬された石棺からこの地を治めていた支配者の人骨や副葬品が出土したことなど、これまでの調査結果が辻教授から報告されました。

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 その後は、多くの見学者に人骨が埋葬されている第二主体部を間近にご覧いただき、自由解散となりました。
 説明会を終えた辻教授は「この地域の歴史ですから、私たちだけではなく地域の皆さんにも知っていただくことが大事だと思い、こうした場を設けました。これまでの調査を振り返るといろんなことがありましたが、ここまで無事に進められてほっとしています」と語りました。
 また、地元から見学に来られた方は「まさか自分たちが住んでいる地域から、これほど凄いものが発見されるとは思ってもいませんでした」と驚きを隠せない様子でした。

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 その日の午後に予定されていた第二主体部の遺物取り上げ作業は、台風の接近を考慮して説明会終了後直ちに新潟医療福祉大学の奈良貴史教授を中心に進められ、頭蓋骨の保存状態が良かったことから顔の復元作業が可能であることがわかったほか、DNA分析などの最新科学を用いて埋葬されていた人物や喜多方地域の歴史的背景が解明されていくことに期待が高まっています。
 灰塚山古墳は今後、2018年春に再調査を行い、すべての行程が終了する予定です。

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