東北学院大学

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【短期集中連載】「オリエンテーションリーダー」(第2回)

2018年02月19日

 本学のオリエンテーションは、昭和35年にその第1回が開催されました。昭和35年4月25日の河北新報に、当時のオリエンテーションに関する記事が第6面のほとんどを使い、9段組み、写真4枚で大きく掲載されています。これほど大きな記事になるほど、当時オリエンテーションという行事は目新しいものであったのでしょう。

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 この記事の中にはすでに「リーダー」という言葉が出てきます。「グループ主任の他にリーダー3名(YMCA・セッツルメント委員会の3・4年生)」とありますので、これが現在のオリエンテーションリーダーの始まりであると思われます。

 当時の学生部長であった星宮啓先生は、後年になって「オリエンテーションリーダー発足30周年を祝って」の文章の中で、以下のように述べられています。

 「学生指導のルールは学生と相談してきめることが必要だということ。(中略)それには学生-教師間の信頼関係-親近感の樹立が不可欠ですが、果たして具体的にどのような方法があるだろうか?と考えていましたら、偶々カリフォルニア工大では入学後、オリエンテーションの一環として実に1週間にわたって指導教授と一緒にキャンプをしていることが解りました。(中略)何とか実現出来ないものだろうか?という想いを持って帰国したのです。当時の小田学長は私の提案を快く認められ先生方の協力を得て一泊二日というささやかな形ですが実現の運びとなったのです。
 しかし問題は、先生方の学生指導の熱意には自ずから千差万別です。一様に先の目的を達成するために不可欠なものがグループリーダーであったのです。この発想は木村和雄氏(後学生課長、総務課長)ら学院大学OBである学生課職員が考え出されたものでありました。彼らの熱意には今でも込み上げてくるほどの感謝が湧いてきます。」

 約60年前に開始された本学のオリエンテーションですが、星宮学生部長の想い、小田学長の理解、教員、職員、先輩学生たちの協力があって初めて、当時全国的にも珍しいオリエンテーションという行事が実を結んだことがわかります。そして、新入生指導の重要な担い手として先輩学生をお世話役とする、リーダー制度が採用されたことがこのことから窺えます。

※引用は原文のまま

(次回へ続く)