文学部総合人文学科主催ファカルティ・フォ-ラム「フィリピの信徒への手紙の謎を解く」開催報告
2018年10月19日
10月15日(月)14時40分より、文学部総合人文学科主催(私立大学研究ブランディング事業「東北における神学・人文学の研究拠点の整備事業」共催)ファカルティ・フォ-ラム「フィリピの信徒への手紙の謎を解く」が開催されました。
総合人文学科長の出村みや子教授の挨拶の後、講師であるアウクスブルク大学哲学社会学部教授のペトラ・フォン・ゲミュンデン先生が紹介されました。
フォン・ゲミュンデン先生はフィリピの信徒への手紙(以下、フィリピ書)の文学類型の問題を中心に、同書簡の文学類型の混合と共同体倫理について解き明かされました。当日は学生や教職員のみならず一般の方も多く参加され、フィリピ書の詳細な分析について学びました。
講演では、最初にフィリピ書を繰り返し特徴づけ、複数の友愛の概念、いわば友愛のトポスを追求しているものとしての「友愛の書簡」という文学類型について説明され、次に同書簡に関して「家族の書簡」とそれに付随する概念について、そして、最後には「政治書簡」として分類することができるその要素と概念についてお話しされました。フィリピ書が当時の文学類型を用いながら、それを変換させ、独自の文学スタイルを打ち立てたことを明解に説明されました。
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